
ベンチプレスを強くするために補助種目を取り入れようと思って調べてみると、人によって言っていることがかなり違います。
例えば、
- 肩のトレーニングは必要 vs 必要ない
- 背中は鍛えた方がいい vs いらない
- スクワットやデッドリフトもやった方がいい
- ベンチプレスだけやればいい
など、正反対に見える意見もあります。
これだけ意見が分かれていると、
「結局、自分はどの補助種目をやればいいの?」
と迷いますよね。
僕自身も、これまでかなり多くの補助種目を手当たり次第に試してきました。
そのため、自分に合う種目を見つけるまでかなり時間がかかった方だと思います。
ただ、その過程で、
- こういうフォームなら、この補助種目を入れる意味がありそう
- こういう位置で毎回潰れるなら、ここを強化した方がいい
- 逆に、今は補助種目よりベンチプレスそのものを練習した方がいい
といった共通点も少しずつ見えてきました。
そこでこの記事では、
- そもそも補助種目は必要なのか
- 補助種目を入れるべきタイミング
- 比較的取り入れやすい補助種目
- フォームによる補助種目の選び方
- 潰れる位置による補助種目の選び方
について、僕自身の経験をもとに整理していきます。
「この補助種目をやれば全員強くなる」という話ではありません。
自分には何が足りていないのか
というところから、補助種目を選んでいきましょう。
記事の途中に
あなたに合った補助種目判定機
を置いてありますので、そちらもご利用下さい。
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では、先に結果から見ていきましょう。
- ベンチプレスの補助種目はそもそも必要?
- あなたに合うベンチプレスの補助種目を診断
- 補助種目を入れるなら比較的使いやすい3種目
- フォームによって必要な補助種目は変わる
- バーを比較的頭側に下ろすフォーム
- バーを比較的腹側に下ろすフォーム
- 中間のフォームなら無理に分類しなくていい
- 潰れ方から補助種目を選ぶ
- 胸からほとんど浮かない場合
- 胸から数cm浮いて止まる場合
- ある程度浮くのに最後まで押し切れない場合
- 上腕三頭筋の種目は何を選ぶ?
- 潰れ方と補助種目を整理すると
- 補助種目を入れても伸びないときに確認したいこと
- 補助種目は固定ローテーションにしなくてもいい
- 補助種目の方がメインにならないようにする
- まとめ|補助種目は「足りないところ」から選ぶ
ベンチプレスの補助種目はそもそも必要?
具体的な種目の話をする前に、
そもそも補助種目とは何なのか
を整理しておきます。
補助とは、足りないところを補って助けることです。
ということは、ベンチプレスの補助種目とは、
ベンチプレスで足りていない部分を補うための種目
ということになります。
何を当たり前のことを言っているんだ
と思うかもしれません。
ただ、ここはかなり重要です。
なぜなら、本来はベンチプレスそのものを優先した方がいい段階なのに、補助種目をたくさんやってしまうことがあるからです。
正直に言うと、僕自身もかなりやりがちです。
補助種目よりベンチプレスを優先した方がいい場合
例えば、
- ベンチプレスのフォームがまだ安定していない
- 毎回バーの軌道が大きく変わる
- ベンチプレスそのもので鍛えられる筋力にまだかなり伸びしろがある
- そもそものベンチプレス練習量が少ない
- 新しいフォームに変えたばかり
という状態であれば、補助種目を増やすより、その時間をベンチプレスそのものに使った方がよい場合があります。
補助はあくまで補助です。
補助種目を30分増やすより、ベンチプレスを30分練習した方が今の自分には効果があるのであれば、補助種目は無理に入れなくてもいいということです。
特に、
- 柔軟性が変わった
- 筋力が伸びてフォームが変化してきた
- 使用重量帯が大きく上がった
- 今までとは違うフォームを練習している
といった時期は、一度ベンチプレスそのものに集中した方がいいこともあります。
補助種目を取り入れやすいタイミング
逆に、
- 長い期間、重量が停滞している
- 毎回ほとんど同じ位置で潰れる
- フォームを見ても明確な弱点がある
- ベンチプレスだけでは補いにくい部分がある
- ジムのラック使用時間などに制限がある
といった場合には、補助種目を取り入れる意味が出てきます。
重要なのは、
「補助種目は必要」
「補助種目はいらない」
と最初から決めつけないことです。
今の自分には何が足りないのか。
その不足を補うために補助種目を使う。
この考え方が基本です。
あなたに合うベンチプレスの補助種目を診断
補助種目は、全員が同じものをやればよいわけではありません。
今のフォームや潰れ方、練習環境によって、候補は変わります。
そこで、いくつかの質問から、
- そもそも今は補助種目が必要なのか
- どの補助種目が候補になりやすいのか
を確認できる判定機を用意します。
補助種目診断
あなたに合う補助種目は?
今のベンチプレスの状態や潰れ方について答えると、 補助種目を入れるべきか、入れるなら何が候補になるかを判定します。
判定結果だけで決めるのではなく、ここから先で、
なぜその補助種目が候補になるのか
も詳しく解説していきます。
補助種目を入れるなら比較的使いやすい3種目
まずは、補助種目を取り入れるのであれば比較的使いやすいと考えている3種目から紹介します。
もちろん、全員が絶対にやるべきという意味ではありません。
あくまで、
補助種目が必要な状況であれば、候補にしやすい
という位置づけです。
足上げベンチプレス
1つ目は足上げベンチプレスです。

正直なところ、足上げベンチプレスを「補助種目」と呼ぶかどうかは少し微妙です。
ベンチプレスのバリエーションに近い種目です。
僕自身、1年のうち3か月ほど足上げベンチプレスをメイン種目にする時期もあります。
足を上げると、通常のベンチプレスより身体を安定させにくくなります。
そのため、足上げベンチで身体を安定させる練習をした後に通常のベンチプレスへ戻すと、安定感が増したように感じることがあります。
また、足を使わないことでブリッジが低くなりやすくなります。
ブリッジが低くなれば、その分だけバーの移動距離は大きくなります。
そのため、
ボトム付近を強化する
という目的でも使いやすい種目です。
さらに、通常のベンチプレスでは、
- 脚をどう使うか
- どこで踏ん張るか
- 下半身をどう固定するか
といったことにも意識を使います。
足上げベンチではその要素が少なくなるため、
上半身の動きそのものに集中しやすい
というメリットもあります。
通常のベンチプレスで行き詰まったときに、一度取り入れてみる価値のある種目です。

ダンベルベンチプレス
2つ目はダンベルベンチプレスです。
これもダンベルを使っているだけで、基本的にはベンチプレスと同じ押す動作です。
ただし、バーベルと違って左右のダンベルをそれぞれ別々に持ちます。
そのため、バーベルより不安定になります。
この不安定な状態で押すことで、通常のベンチプレスに戻したときの安定性を高める練習としても使えます。
また、ダンベルにはバーベルのような一本のバーがありません。
そのため、肩や身体の状態に問題がなければ、バーベルより深い位置まで下ろすことができます。
この特徴から、
ボトム付近を強化したいとき
にも使いやすい種目です。
一方で、デメリットもあります。
重量が重くなってくると、ダンベルをスタートポジションまで持っていくのがかなり大変です。
僕の場合は40kgくらいのダンベルになってくると、レップそのものよりセッティングで疲れることがあります。
僕が下手なだけかもしれません(笑)
ただ、ダンベルベンチにはもう一つ大きなメリットがあります。
それが、
ラックを使わなくてもできる
ということです。
ジムによっては、
- ベンチ台は20分まで
- パワーラックは30分まで
といった使用制限があります。
その場合、ベンチプレスだけで十分な練習量を確保できないことがあります。
そんなときに、ラック使用後にダンベルベンチを追加すれば、押す動作の練習量を増やすことができます。
「足りない部分を補う」という意味では、
時間や設備の制限を補う
補助種目としても使えます。
腕立て伏せ
3つ目は腕立て伏せです。
腕立て伏せは最も有名な胸の種目の一つですが、本格的にベンチプレスをやっている人ほど、意外とやらなくなる種目でもあります。
自重トレーニングは強度が低いから意味がない。
そう感じる人もいると思います。
確かに、
腕立て伏せだけで高重量のベンチプレスを強くする
という話であれば、負荷が足りないこともあります。
ただし、
- ジムでは高重量・低回数
- 中程度の重量・中回数
- 自宅では腕立て伏せで高回数
というように負荷帯を分ければ、使い道はあります。
ジムでは筋力や筋肥大を狙うような負荷を使い、自宅では低重量・高回数の刺激を追加する。
こうした使い分けができます。
また、腕立て伏せの最大のメリットは、
どこでもできること
です。
ラックの使用時間が限られている人でも、自宅に帰ってから腕立て伏せを追加できます。
器具もほとんど必要ありません。
足りないものを補うという意味では、
時間と場所を補う
種目として非常に使いやすいです。
フォームによって必要な補助種目は変わる
ここからはフォームによる違いを考えていきます。
補助種目の話をすると、
「肩トレはベンチプレスに必要」
という人もいれば、
「肩トレは必要ない」
という人もいます。
昔の僕は、
なぜこんなに意見が分かれるんだろう?
と思っていました。
ただ、ベンチプレスのフォームを見ていくと、その理由の一部はフォームの違いで説明できるのではないかと考えるようになりました。
ここからは、僕自身の経験や過去のフォーム、他のベンチプレッサーを見てきた中での考察がかなり含まれます。
統計処理をしたデータではありません。
そのため、
「このフォームなら絶対この種目」
という話ではなく、補助種目を選ぶときの一つの考え方として読んでください。
今回は分かりやすくするために、バーを下ろす位置によって大きく3つに分けます。
- バーを比較的頭側に下ろす
- バーを比較的腹側に下ろす
- その中間

もちろん、実際のベンチプレスフォームがこの3つだけにきれいに分かれるわけではありません。
あくまで補助種目を考えるための分類です。
バーを比較的頭側に下ろすフォーム
まず、バーを身体に対して比較的頭側に下ろすフォームです。

このタイプでは、肘がやや開き気味になります。
感覚としては、デクラインベンチプレスに近い押し方になる人もいます。
肩関節の動きとしては、
- 水平内転
- 内転
の要素が比較的大きくなります。
簡単に言えば、
腕を前に寄せながら、身体側へ押し込むような動き
です。
このフォームに特化した補助種目は無理に入れなくてもいい
僕自身は現在このフォームではありません。
ただ、過去には比較的頭側へ下ろすフォームを使っていた時期もありました。
その経験や他のベンチプレッサーのフォームを見た中では、このタイプに特化して、
「これを絶対にやった方がいい」
と言える補助種目は、あまり多くないと考えています。
もちろん、
- 足上げベンチ
- ダンベルベンチ
- 腕立て伏せ
といった先ほどの種目は候補になります。
ただ、それ以外に特別な種目を無理に追加するより、
ベンチプレスそのものをやり込む
という選択もありだと思っています。
例えば、ディップスも候補にはなります。
ただ、大胸筋を使って押すという意味では、ベンチプレスとの共通点も大きいです。
それならベンチプレスの練習量を増やした方が、ベンチプレスそのものの上達にはつながりやすい可能性があります。
ディップスについては、後ほど説明するトップ部分の強化では有用だと考えています。
肩トレの効果を感じにくい人がいる理由
比較的頭側にバーを下ろすフォームの人では、肩のトレーニングをあまり重視していない人もいます。
これは、このフォームでは肩関節の屈曲動作の割合が比較的小さいことが関係しているのではないかと考えています。
オーバーヘッドプレスなどでは、腕を前から上へ上げる屈曲動作を大きく使います。
一方、頭側へ下ろすフォームでは、
- 水平内転
- 内転
の要素が大きくなります。
そのため、オーバーヘッドプレスで屈曲動作を強化しても、ベンチプレスへの効果を感じにくい人がいるのかもしれません。
もちろん、
肩トレが無意味という話ではありません。
フォームによって、ベンチプレスへのつながりを感じやすい人と感じにくい人がいるのではないか、という話です。
バーを比較的腹側に下ろすフォーム
次は、バーを身体に対して比較的腹側へ下ろすフォームです。

ちなみに、現在の僕はこちらです。
このフォームでは、肘がやや閉じ気味になります。
感覚としてはインクラインベンチプレスに近い押し方になる人もいます。
肩関節では、
- 水平内転
- 屈曲
の要素が大きくなります。
頭側に下ろすフォームでは「内転」が入っていましたが、こちらでは「屈曲」の割合が増えるイメージです。
オーバーヘッドプレスが候補になる
このフォームで僕が候補にしているのが、
オーバーヘッドプレス
です。
ミリタリープレスと呼ばれることもある肩の代表的な種目です。
オーバーヘッドプレスでは、肩関節を屈曲させながら重量を押し上げます。
そのため、バーを腹側に下ろすフォームで使う屈曲動作を強化する補助種目として使いやすいと考えています。
インクラインベンチプレスではダメなのか?
ここで、
「それならインクラインベンチプレスでいいのでは?」
と思う人もいると思います。
確かに、インクラインベンチプレスでも肩関節の屈曲動作は使います。
そのため、インクラインベンチがダメということではありません。
ただし、インクラインベンチプレスでは大胸筋の関与もかなり大きくなります。
普段のベンチプレスですでに、
大胸筋には十分に負荷が入っている
という自覚があるのであれば、補助種目でも大胸筋を重複して鍛えるより、
足りない屈曲動作に寄せる
という考え方もできます。

その場合は、オーバーヘッドプレスの方が目的を明確にしやすいです。
逆に、
- 大胸筋上部が弱いと感じる
- 押す力そのものがまだ足りない
- 通常のベンチプレスでもまだ伸びしろが大きい
のであれば、無理にオーバーヘッドプレスへ逃げずに、ベンチプレスそのものをやり込むという選択もあります。
あくまで補助種目は、
足りない部分を補うためのもの
です。
中間のフォームなら無理に分類しなくていい
バーを身体に対してほぼ真ん中に下ろすような人もいます。
この場合は、
- 頭側フォームの特徴
- 腹側フォームの特徴
の両方を少しずつ持っている可能性があります。
逆に、どちらにも明確には当てはまらないこともあります。
その場合、
「自分はどっちなんだろう?」
と無理に分類する必要はありません。
どちらの補助種目にも明確な必要性を感じないのであれば、補助種目を増やさずベンチプレスそのものに集中するのも一つの方法です。
潰れ方から補助種目を選ぶ
次は、ベンチプレスでどこで潰れるかを見ていきます。
ベンチプレスで失敗するパターンを大きく分けると、
- 胸からほとんど浮かない
- 胸から数cm浮いたところで止まる
- 10cm前後は浮くが最後まで押し切れない
という3つがあります。
実際にはもっと細かい違いがありますが、まずはこの3つで考えると分かりやすいです。
大事なのは、
たまたま1回その位置で潰れた
ということではありません。
何度も同じ位置で潰れるようになり、パターン化してきたときに、その位置を弱点と考える材料として使います。
胸からほとんど浮かない場合
まず、バーが胸についたところから、
1mmも上がらないくらいの位置で潰れる
ケースです。
僕はこの潰れ方を、単純な「ボトムが弱い」とは少し違うものとして考えています。
むしろ、
身体全体が重量に負けている
可能性を考えます。
ベンチプレスで高重量を支えるためには、
- 背中
- 腹部
- 脚
- ブリッジを維持する身体全体
が必要です。
バーを下ろした瞬間に身体全体が崩れてしまえば、胸や腕の力を発揮する前に押せなくなります。
そのため、この場合はベンチプレスの押す筋肉だけではなく、
身体全体の土台
も確認します。
スクワット・デッドリフト・懸垂を候補にする
僕がこのケースで候補にしているのが、
- スクワット
- デッドリフト
- 懸垂
です。
もちろん、この3種目をやれば必ずベンチプレスが伸びるという話ではありません。
ただ、ベンチプレスの重量に対して全身の基礎的な筋力がかなり弱いのであれば、身体全体を強くすることに意味があると考えています。
特に懸垂は、
- 広背筋
- 背中全体
- 肩甲骨周辺
を使います。
僕自身は、ベンチプレスでバーを下ろすときのコントロールにも広背筋は重要だと考えています。
また、懸垂では肩甲骨を動かす練習にもなります。
僕自身が使っている一つの目安
これは一般的な基準ではなく、あくまで僕自身が使っている実践上の目安ですが、
- 懸垂:自重で10回程度
- スクワット:体重の1.5倍程度
- デッドリフト:体重の1.75倍程度
くらいはあってもいいのかな、と考えています。
ただし、
この数値を超えなければベンチプレスが伸びない
という意味ではありません。
僕自身もベンチプレスに対してスクワットやデッドリフトはかなり弱い方でした。
そのため、あくまで、
身体全体の基礎的な力が極端に不足していないかを見る一つの目安
として考えています。
胸から数cm浮いて止まる場合
次は、胸からバーは少し浮くけれど、
数cm程度で止まってしまう
ケースです。
この場合は、僕の中では比較的分かりやすく、
ボトム付近の押す力が弱い
と考えます。
このときに候補になるのが、
- 足上げベンチプレス
- ダンベルベンチプレス
です。
足上げベンチプレス
足上げベンチでは通常のベンチよりブリッジが低くなりやすくなります。
そのため、可動域が大きくなります。
通常より深いところから押すことになるため、ボトム付近を強化する目的で使いやすいです。
ダンベルベンチプレス
ダンベルベンチプレスでは、バーベルのバーに動きを制限されません。
そのため、より深い位置まで下ろすことができます。
この特徴を利用して、ボトム付近に大きな負荷をかけることができます。
腹側に下ろすフォームならOHPも候補
さらに、バーを比較的腹側に下ろすフォームで、
肩関節の屈曲動作が弱い
と感じるのであれば、オーバーヘッドプレスも候補になります。
一方、比較的頭側に下ろすフォームであれば、
- 通常のベンチプレス
- 足上げベンチ
- ダンベルベンチ
を中心に強化する方がシンプルだと考えています。
もちろん、補助種目の問題よりも、そもそものベンチプレスのフォームが悪いケースの方が多いので、まずはフォームを見直してみましょう。


ある程度浮くのに最後まで押し切れない場合
最後は、胸から10cm前後はバーが浮くけれど、
最後まで押し切れない
ケースです。
いわゆるトップ部分での失敗です。
一般的には、
トップが弱い=上腕三頭筋が弱い
と考えられることが多いです。
もちろん、上腕三頭筋は肘を伸ばすために重要です。
僕自身も以前は、
トップで押せないなら三頭筋
と考えていました。
ただ、実際に自分で試していく中で、少し考え方が変わりました。
三頭筋を鍛えてもトップが改善しなかった
以前、ベンチプレスが130kg前後だった頃だったと思います。
トップ部分がどうしても押せない時期がありました。
そこで、
三頭筋が弱いんだろう
と考えて、かなり三頭筋のトレーニングをやりました。
ただ、思ったほど効果を感じませんでした。
さらにナローベンチプレスも試しました。
もし三頭筋がかなり弱いのであれば、グリップを狭くして三頭筋への負担を増やしたナローベンチでは、通常のベンチプレスよりかなり重量が落ちるはずです。
ところが、僕の場合はそこまで大きな差がありませんでした。
そこで、
「トップで押せない原因は、本当に三頭筋だけなのか?」
と考えるようになりました。
トップでは大胸筋の収縮側にも注目する
改めてベンチプレスのトップ部分の動きを自分なりに見直したところ、
もちろん上腕三頭筋にはまだ動きが残っています。
ただ、それだけではなく、
大胸筋にもまだ動きが残っている
と考えました。
ベンチプレスでは肩甲骨を寄せた状態を作ります。
その状態で最後までバーを押し切るためには、大胸筋を収縮させる力も関わっているのではないか。
そう考えるようになりました。
そこで、トップ部分の補助種目として使ったのが、
ディップス
です。
ディップスを使う理由
ディップスでは、
- 上腕三頭筋
- 大胸筋
の両方を使います。
僕の場合は、フィニッシュ部分で大胸筋の収縮を感じるために、最後に少し胸を含むようなイメージで行うことがあります。
ベンチプレスでは胸を開き、肩甲骨を寄せて行います。
一方、ディップスではあえて最後に胸を含むことで、
大胸筋の収縮側を強調する
という使い方です。
もちろん、ディップスでは、
- 胸を張る
- 胸を含む
など、フォームの考え方が分かれます。
身体の使い方によっても違うと思います。
そのため、
自分が狙いたい部分に負荷を感じられる方法
を使えばよいと考えています。
トップ部分の押し込みがディップスで改善したと感じる人がいるのは、三頭筋だけではなく、大胸筋の収縮側の強化も関係している可能性があると僕は考えています。
上腕三頭筋の種目は何を選ぶ?
もちろん、トップで押し切るために上腕三頭筋も重要です。
上腕三頭筋を鍛える種目としては、
- プレスダウン
- フレンチプレス
- スカルクラッシャー
などがあります。
ここについては、僕は特定の1種目に強くこだわっていません。
肘が痛くならず、継続してできる種目なら何でもいい
くらいに考えています。
僕自身、三頭筋の種目では肘が痛くなりやすく、以前はまともに続けられないことがありました。
最近はスカルクラッシャーを20回以上の高回数で行っています。
僕の場合は、このやり方だと肘が痛くなりにくく、調子がいいです。
高重量の三頭筋トレーニングで肘に違和感が出る人は、重量を下げて回数を増やす方法を試してみるのも一つです。
潰れ方と補助種目を整理すると
ここまでの内容を大まかに整理すると、次のようになります。
| 潰れ方・状況 | まず確認したいこと | 補助種目の候補 |
|---|---|---|
| 胸からほとんど浮かない | 身体全体が重量に負けていないか | 懸垂、スクワット、デッドリフト |
| 胸から数cmで止まる | ボトム付近の押す力 | 足上げベンチ、ダンベルベンチ |
| 腹側フォーム+ボトムが弱い | 肩関節の屈曲動作 | オーバーヘッドプレス |
| ある程度浮くが押し切れない | 三頭筋・大胸筋の収縮側 | 三頭筋種目、ディップス |
| ラック時間が足りない | 練習量を確保できているか | ダンベルベンチ、腕立て伏せ |
ただし、この表だけを見て、
「胸から浮かないからデッドリフト」
「トップで止まるから三頭筋」
と機械的に決めるものではありません。
同じ位置で潰れていても、
- フォームが崩れている
- 疲労が溜まっている
- 使用重量が高すぎる
- 練習量が不足している
など、別の原因も考えられます。
あくまで補助種目を選ぶための一つの判断材料です。
補助種目を入れても伸びないときに確認したいこと
補助種目をたくさんやっているのにベンチプレスが伸びない。
そんなときは、補助種目をさらに増やす前に一度立ち止まった方がいいかもしれません。
ベンチプレスそのものの練習量は足りているか
補助種目に時間を使いすぎて、メインのベンチプレス練習が少なくなっていないか確認します。
ベンチプレスを強くしたいのであれば、基本になるのはベンチプレスです。
フォームが毎回変わっていないか
フォームが安定していない状態では、どこが本当に弱いのか判断しにくくなります。
ある日はボトム。
別の日はトップ。
毎回潰れる位置が違うのであれば、局所的な弱点よりフォームや重量設定を見直した方がいい可能性があります。
使用重量が高すぎないか
本来扱える重量より明らかに重い重量を持てば、どこかで潰れます。
その潰れ方を見て、
「ここが弱いから補助種目を追加しよう」
と考えても、そもそもの重量設定が問題だったということもあります。
疲労が原因ではないか
いつもは上がる重量が急に上がらないのであれば、弱点が増えたのではなく、単純に疲労が溜まっている可能性もあります。
その場合は補助種目を追加するより、休養や練習量の調整をした方がよいこともあります。
補助種目は固定ローテーションにしなくてもいい
僕自身は、
毎週この補助種目を必ずやる
という固定したローテーションをあまり作っていません。
そのときに、
ここが弱いな
と感じたところを補う形で入れています。
ボトムが弱い時期なら足上げやダンベルベンチ。
トップが弱い時期なら三頭筋やディップス。
屈曲動作が弱いと感じればオーバーヘッドプレス。
必要なくなれば外します。
補助種目は主役ではありません。
そのため、
弱点が変われば補助種目も変わっていい
と考えています。
補助種目の方がメインにならないようにする
これは僕自身もかなり陥りやすいのですが、
補助種目を増やしていくと、
気づけば、
ベンチプレスより補助種目に使っている時間の方が長い
ということがあります。
肩もやる。
三頭筋もやる。
背中もやる。
足もやる。
ダンベルベンチもやる。
ディップスもやる。
全部必要そうに見えてきます。
ただ、ベンチプレスを強くすることが目的なのであれば、
一番優先するべきなのはベンチプレスそのもの
です。
補助種目を増やす前に、
- ベンチプレスのフォーム
- 練習量
- 重量設定
- セットの組み方
をまず確認する。
それでも特定の弱点が残っているのであれば、その弱点を補うために補助種目を使う。
この順番は忘れないようにしたいところです。
まとめ|補助種目は「足りないところ」から選ぶ
ベンチプレスの補助種目には、
全員に共通する一つの正解
があるわけではありません。
ある人は肩トレをやってベンチプレスが伸びる。
別の人は肩トレをしてもあまり効果を感じない。
ある人は背中のトレーニングが重要だと感じる。
別の人はベンチプレスだけでも十分に伸びる。
こうした違いが起こるのは、
- フォーム
- 潰れ方
- 今の弱点
- 使用重量帯
- 練習環境
がそれぞれ違うからだと僕は考えています。
まずは、
今の自分には何が足りないのか
を考えてください。
例えば、
- ベンチプレスそのものにまだ改善余地が大きい
→ まずはベンチプレスを練習する - 胸から数cmで毎回止まる
→ 足上げベンチやダンベルベンチを検討する - 腹側にバーを下ろすフォームで屈曲動作が弱い
→ オーバーヘッドプレスを検討する - 最後まで押し切れない
→ 上腕三頭筋やディップスを検討する - 胸から全く浮かず身体全体が負けている
→ 懸垂、スクワット、デッドリフトなども確認する
というように、足りない部分から逆算しましょう。
ベンチプレスを体系的に学びたい方は、「ベンチプレス大全」をご検討下さい。
ベンチプレスを100kg、120kg、その先まで伸ばすためのプログラム(計算機、メニュー作成AI付)・フォーム・実践テクニックを体系的にまとめています。
100kg、120kgを目指すための有料のプログラム、実践的なフォーム解説をしています。
うつベンチの知識に基づいてメニュー作成、質問回答をしてくれるAI「うつBOT」も利用可能です。
