※この記事はスポンサーリンク(広告)およびアフィリエイトリンクを含みます。
ベンチプレス年齢・体重換算計算機
現在の年齢・体重・ベンチプレス1RMをもとに、
別の年齢・体重なら何kg相当になるかを推定します。
自分の重量は若者の何kgに相当するのかを計算できます。
現在の記録
誰と比べる?
| 項目 | 現在 | 換算先 |
|---|---|---|
| 年齢係数 | – | – |
| Wilks係数 | – | – |
| 体重 | – | – |
ベンチプレスを年齢・体重が違う場合に換算する方法
ベンチプレスの記録は、年齢や体重が違うと単純には比較できません。
例えば、
60歳・体重80kgでベンチプレス100kg
と、
30歳・体重70kgでベンチプレス100kg
では、同じ100kgでも条件が異なります。
上の計算機では、
- 現在の年齢
- 現在の体重
- ベンチプレス1RM
- 換算先の年齢
- 換算先の体重
を入力することで、
「別の年齢・体重だったら何kg相当になるか」
を推定できます。
計算方法
この計算機では、体重差の補正にWilks係数、年齢差の補正に独自の年齢加算係数を使用しています。
まず現在の記録から、
年齢・体重補正後スコア
= ベンチプレス1RM × Wilks係数 × 年齢加算係数
を計算します。
次に、そのスコアを換算先のWilks係数と年齢加算係数で割ることで、換算先のベンチプレス1RMを逆算します。
最終的な計算式は、
換算先1RM
= 現在1RM ×(現在Wilks係数 ÷ 換算先Wilks係数)×(現在年齢係数 ÷ 換算先年齢係数)
です。
体重差はWilks係数で補正
体重が違う場合、単純に体重比だけで換算すると、軽量級と重量級の筋力差を正確に表現しにくくなります。
そのため、この計算機ではパワーリフティングで用いられてきたWilks係数を使って体重差を補正しています。
Wilks係数は、体重と挙上重量の関係が単純な比例ではないことを考慮して設計された補正式です。
年齢差は独自年齢加算係数で補正
年齢によるベンチプレス能力の変化については、Strength Level、OpenPowerlifting系の大規模競技データ、McCulloch Age Coefficients、年齢別パワーリフティング研究などを参考に独自の年齢加算係数を設定しています。
25〜40歳を1.00とし、年齢が離れるほど補正を大きくしています。
主な係数は、
- 45歳:1.06
- 50歳:1.11
- 60歳:1.30
- 70歳:1.44
- 80歳:1.79
です。
5歳刻みの係数しかない年齢については、計算機内部で1歳単位に線形補間しています。
年齢ごとの加算係数
以下に、年齢ごとの係数(倍率)を表にまとめました。
25歳〜40歳を1.0倍として年齢別に係数を割り当てています。
| 年齢 | 独自年齢加算係数 |
|---|---|
| 15歳 | 1.20 |
| 20歳 | 1.03 |
| 25歳 | 1.00 |
| 30歳 | 1.00 |
| 35歳 | 1.00 |
| 40歳 | 1.00 |
| 45歳 | 1.06 |
| 50歳 | 1.11 |
| 55歳 | 1.16 |
| 60歳 | 1.30 |
| 65歳 | 1.37 |
| 70歳 | 1.44 |
| 75歳 | 1.53 |
| 80歳 | 1.79 |
年齢係数の複数の論文、WEBサイトでの集計データに信用度レートを付与し、加重平均にて係数にしています。
計算方法の詳細はタブを開いてご確認下さい。(詳細で長すぎるので)
年齢加算係数の算出方法
本計算機の年齢加算係数は、1つの研究やWEBサイトの数値をそのまま使用したものではありません。
ベンチプレスの年齢別データを公開している複数の研究・データベースについて、それぞれの数値を同じ形式の「年齢加算係数」に変換し、データの信頼性に応じて重み付けして統合しています。
1.各データを「年齢加算係数」に変換
まず、各研究・データベースについて、25〜40歳前後のピーク年代を基準値「1.00」としました。
各年齢の係数は、
年齢加算係数 = 基準年代の筋力 ÷ 各年齢の筋力
で計算します。
例えば、基準年代のベンチプレス値が96kg、60歳の値が72kgだった場合、
96 ÷ 72 = 1.3333
となるため、60歳の年齢加算係数は1.3333となります。
この方法によって、kg、体重比、競技スコアなど単位の異なるデータを、すべて「基準年代に対して何倍補正するか」という共通の尺度に変換しました。
2.Strength Levelの年齢別データを係数化
Strength Levelでは、年齢別のベンチプレス基準値が公開されています。
Strength Level
https://strengthlevel.com/strength-standards/bench-press/kg
例えば男性Intermediateでは、25〜40歳の基準値を96kgとして、
- 45歳:91kg
- 50歳:85kg
- 60歳:72kg
- 70歳:59kg
- 80歳:47kg
となっています。
そのため、
45歳:96 ÷ 91 = 1.0549
50歳:96 ÷ 85 = 1.1294
60歳:96 ÷ 72 = 1.3333
70歳:96 ÷ 59 = 1.6271
80歳:96 ÷ 47 = 2.0426
のように年齢加算係数へ変換しました。
3.大規模パワーリフティング競技データを係数化
van den Hoekらは809,986件のパワーリフティング競技記録を分析し、年齢別のスクワット・ベンチプレス・デッドリフト基準を報告しています。[1]
男性ベンチプレスの90パーセンタイルでは、
- 18〜35歳:体重比1.95
- 36〜59歳:1.92
- 60〜79歳:1.60
- 80歳以上:1.31
でした。[1]
18〜35歳を基準1.00とすると、
36〜59歳:1.95 ÷ 1.92 = 1.0156
60〜79歳:1.95 ÷ 1.60 = 1.2188
80歳以上:1.95 ÷ 1.31 = 1.4885
となります。
この研究は正式な競技記録を非常に多数使用しているため、統合時には最も大きな重みを与えています。
なお、OpenPowerliftingの競技データも年齢別パワーリフティングデータの確認に使用しています。
OpenPowerlifting
https://www.openpowerlifting.org/
OpenPowerlifting Data Service
https://openpowerlifting.gitlab.io/opl-csv/
4.McCulloch年齢係数を共通尺度へ使用
パワーリフティングでMasters選手の年齢補正に利用されてきたMcCulloch Age Coefficientsも参考にしています。
Global Powerlifting Alliance – Master Age Formula
https://globalpowerliftingalliance.com/master%20age%20formula.html
McCulloch係数はすでに、
40歳=1.000
を基準とした加算倍率として表現されています。
そのため再計算せず、
- 45歳:1.055
- 50歳:1.130
- 55歳:1.225
- 60歳:1.340
- 65歳:1.480
- 70歳:1.645
- 75歳:1.835
- 80歳:2.050
をそのまま比較データとして使用しました。
Symmetric Strengthも年齢補正にMcCulloch系の補正を参考にしています。
Symmetric Strength
https://symmetricstrength.com/about
そのため、McCullochとSymmetric Strengthを別々の独立データとして二重に加算せず、同じ系統のデータとして扱っています。
5.年齢別ベンチプレス研究を係数化
Hernández-UgaldeはClassic Bench Pressを含むパワーリフティング競技成績と年齢の関係を回帰分析しています。[2]
この研究ではピークが約20代後半〜30代前半に位置し、その後年齢とともにパフォーマンスが低下しています。
論文には5歳刻みの年齢係数表が掲載されていないため、公開されている回帰曲線から各年代の相対値を読み取り、
ピーク年代の値 ÷ 各年齢の推定値
によって係数へ変換しました。
このデータは、各年代の絶対係数を決めるだけでなく、年齢係数がどのようなカーブで上昇するかを決めるためにも使用しています。
6.Latellaらの年齢群別データを係数化
Latellaらは1,368人のパワーリフターについて、年齢と相対筋力の関係を分析しています。[3]
男性ベンチプレスではOpenカテゴリーを基準として、
- Masters 1:11.8%低下
- Masters 2:19.7%低下
- Masters 3:27.0%低下
などの差が報告されています。[3]
例えば11.8%低下の場合、筋力維持率は、
1 − 0.118 = 0.882
となります。
これを加算係数へ変換すると、
1 ÷ 0.882 = 1.1338
となります。
同じ方法で各年齢群を係数化しました。
7.信用度に応じて重み付け
各データは単純平均せず、研究デザイン・データ数・ベンチプレスへの直接性などを考慮して重みを変えています。
成人以降の係数については、おおむね以下の比率を基準にしました。
- van den Hoekらの大規模競技データ:35%
- Strength Level:25%
- McCulloch/Symmetric Strength系:15%
- Hernández-Ugalde:15%
- Latellaら:10%
例えば70歳について各データの係数を、
A、B、C、D、E
とすると、
統合係数
= A × 0.35
+ B × 0.25
+ C × 0.15
+ D × 0.15
+ E × 0.10
という加重平均で算出します。
データが存在しない年代については、そのデータを除外し、残ったデータの重みが合計1.00になるように再配分しています。
8.同じ元データは二重計上しない
データ数を増やすために、同じ情報源を重複して加算することはしていません。
例えば、van den Hoekらの研究はOpenPowerlifting系の競技データを利用しているため、
van den Hoek + OpenPowerlifting
を独立した2つのデータとして同じ重みで加算していません。
同様に、Symmetric Strengthの年齢補正はMcCulloch系の補正を参考にしているため、
McCulloch + Symmetric Strength
についても完全に独立した2データとして扱っていません。
9.縦断研究で補正が過剰でないか確認
横断データでは、
「30歳の集団」と「70歳の集団」
を比較するため、年齢そのもの以外にトレーニング歴や競技継続者の選択などの影響が含まれます。
そこで、同じ競技者を長期間追跡した研究も確認しています。
Wilfらの長期競技データでは、男性ベンチプレスについて年齢による有意な低下が確認されませんでした。[4]
Latellaらの縦断的な分析でも、高齢のパワーリフターがトレーニングを続けることで筋力を維持・向上できることが示されています。[5]
これらの研究は直接加重平均するためではなく、
「横断データだけで高齢者への補正を大きくしすぎていないか」
を確認するために使用しています。
10.実用上の数値へ丸める
最終的な加重平均値は、そのまま小数第4位まで使用せず、計算機で扱いやすいように丸めています。
最終的に使用している年齢加算係数は以下です。
| 年齢 | 年齢加算係数 |
|---|---|
| 15歳 | 1.20 |
| 20歳 | 1.03 |
| 25歳 | 1.00 |
| 30歳 | 1.00 |
| 35歳 | 1.00 |
| 40歳 | 1.00 |
| 45歳 | 1.06 |
| 50歳 | 1.11 |
| 55歳 | 1.16 |
| 60歳 | 1.30 |
| 65歳 | 1.37 |
| 70歳 | 1.44 |
| 75歳 | 1.53 |
| 80歳 | 1.79 |
25〜40歳については、研究上のピーク年齢が20代後半〜30代に分布していることや、数%程度の差を過度に精密な補正として扱わないため、1.00に統一しています。[2]
15歳と20歳についても成人以降ほど直接的な研究データが多くないため、Strength Level、大規模競技データ、年齢回帰データを参考にしつつ、過度に細かな補正は行っていません。
参考文献
[1] van den Hoek DJ, Beaumont PL, van den Hoek AK, et al. Normative data for the squat, bench press and deadlift exercises in powerlifting: Data from 809,986 competition entries. Journal of Science and Medicine in Sport. 2024;27(10):734-742.
[2] Hernández-Ugalde JA. The Performance of Powerlifting Athletes During Their Lifetime. MHSalud. 2022;19(1).
[3] Latella C, van den Hoek D, Teo WP. Factors affecting powerlifting performance: an analysis of age- and weight-based determinants of relative strength. International Journal of Performance Analysis in Sport. 2018;18(4):532-544.
[4] Wilf O, Dunsky A. Age is a poor predictor of maximal strength in competitive powerlifters. Kinesiology. 2025.
[5] Latella C, et al. Using Powerlifting Athletes to Determine Strength Adaptations Across Ages in Males and Females: A Longitudinal Growth Modelling Approach. Sports Medicine. 2024;54:753-774.
計算例
例えば、
60歳・体重80kg・ベンチプレス100kg
を、
30歳・体重70kg
に換算した場合、
60歳の年齢補正と80kgのWilks係数を一度スコア化し、その後30歳・70kgの条件に戻して計算します。
このように、単純な体重比だけではなく、
年齢差+体重差
を同時に補正しているのが、この計算機の特徴です。
結果はあくまで目安
この換算結果は、実際に別の年齢・体重になったときにその重量を必ず挙げられることを意味するものではありません。
ベンチプレスの記録には、
- トレーニング歴
- 筋量
- 技術
- 可動域
- フォーム
- 体重変化の内容
- コンディション
- 競技ルール
なども影響します。
そのため、表示される重量は、
「年齢と体重を補正した場合の比較上の目安」
として利用してください。
参考データ
Strength Level
https://strengthlevel.com/strength-standards/bench-press/kg
OpenPowerlifting
https://www.openpowerlifting.org/
OpenPowerlifting Data Service
https://openpowerlifting.gitlab.io/opl-csv/
Global Powerlifting Alliance – Master Age Formula
https://globalpowerliftingalliance.com/master%20age%20formula.html
[1] van den Hoek DJ, et al. Normative data for the squat, bench press and deadlift exercises in powerlifting: Data from 809,986 competition entries. Journal of Science and Medicine in Sport. 2024.
[2] Hernández-Ugalde JA. The Performance of Powerlifting Athletes During Their Lifetime. MHSalud. 2022.
[3] Latella C, van den Hoek D, Teo WP. Factors affecting powerlifting performance: an analysis of age- and weight-based determinants of relative strength. International Journal of Performance Analysis in Sport. 2018.
[4] Wilf O, Dunsky A. Age is a poor predictor of maximal strength in competitive powerlifters. Kinesiology. 2025.
[5] Latella C, et al. Using Powerlifting Athletes to Determine Strength Adaptations Across Ages in Males and Females: A Longitudinal Growth Modelling Approach. Sports Medicine. 2024.
