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この記事では
GVT(ジャーマン・ボリューム・トレーニング:10×10)を徹底解説!|10/8/5プログラムとの違いは?
という内容でお話しします。
GVTはジャーマン・ボリューム・トレーニングの略で10レップ×10セットをベースとした練習方法です。
起源は古く、元々は1970年代にドイツのウエイトリフティング界でオフシーズンの筋肉量アップのために使われていたとされています。
10レップ×10セットを短いインターバルで行うので、トータルボリュームが多く、筋肥大と持久力アップに効果的です。
インターバルが短いので、比較的短時間でハイボリュームトレーニングを行うことができるのも特徴の一つです。
僕自身もMAXが130kg台の時にGVTを取り入れていた時期があり、5kg以上MAX更新をした経験があります。
非常に効果的なセットの組み方ですが、負荷や疲労度が高く、注意点も多いのでそこも踏まえて解説していきます。
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GVT(ジャーマンボリュームトレーニング)とは?
GVT(German Volume Training)とは、「10回×10セット(合計100回)」を行う高ボリューム型トレーニング手法です。
GVTはシンプルな構成で分かりやすく、圧倒的な総負荷量によって筋肉へ強い刺激を与えることができるため、主に筋肥大を目的として用いられます。
これを聞いただけで分かると思いますが、実際にやってみると思っているよりもかなりキツイです。
GVTの最大の特徴は、同一重量で10回×10セット=合計100回を行う点にあります。
いわゆる「ストレートセット」で10レップ×10セットを行う方法です。
ストレートセットについてはこちらの記事で解説しているので、こちらをご参照下さい。

GVTのセットの組み方
- 使用重量:1RMの約50〜60%
- セット数:10セット
- 回数:各セット10回
- インターバル:60〜90秒
- 全セット同一重量
この「同じ重量で最後までやり切る」というルールが非常に重要で、途中で重量を上げたり下げたりせず(軽く感じても)、あくまで設定した重量で100回を完遂することが基本となります。
一見シンプルですが、後半になるにつれて疲労が蓄積し、同じ重量でも難易度が大きく上がるため、実際の負荷は見た目の重量以上に高くなるのが特徴です。
9セット目や10セット目では、どう考えても上がる重量なのに急に力が入らなくなって上がらない、ということが起きたりします。
GVTの目的、効果
GVTの主な目的は、以下の2つです。
① 筋肥大(筋肉量の増加)
100回という高ボリュームにより、筋肥大効果が高いです。
例えば、ベンチプレスで60kg × 10回 × 10セットを行えば、それだけで合計6000kgのボリュームになります。
これが例えば、80kg×5回×5セットだと合計2000kgとなり、GVTは5×5の3倍のトータルボリュームとなります。
② 筋持久力の向上
TUT(緊張下時間)が長いので、筋持久力の向上にも効果が高いです。
筋持久力の向上は1RMに関係ないのでは?
と思うかもしれません。
しかし、筋持久力の向上は
練習量の増加→トータルボリュームの増加→筋肥大→ベース筋力の向上→1RM向上
のように1RM向上の土台となります。
③フォームの反復練習
GVTではトータル100レップを行うので、フォーム練習にも効果的です。
特にフォームが定まっていない初心者〜中級者は、まずは反復練習が重要です。
そのためにGVTの10×10は非常に効果的です。
④精神的耐性
GVTは肉体的な負荷だけでなく、精神的な負荷も非常に大きいトレーニングです。
10レップ×10セットを短いインターバルで行うので、息も切れますし、筋肉はパンパンになります。
自分が感じるよりもインターバルが短く感じられ、
え?もう?
となります。
感覚的にはシャトルランをやっているような感じです。
これをやり切ることで、
「GVTをやり切ったんだから5セットぐらいは余裕」
という謎の自信がつきます。
もちろん、肉体的にもスタミナがつきますので、それに伴って他のプログラムが異常に楽に感じます。
GVTの後にグエンプログラムや5/3/1プログラムを行うと
「これだけで良いの?」
という感覚にすらなります。
アレを乗り越えたんだから
というのは結構大事です。
GVTの注意点
疲労の蓄積が大きい
GVTは、1種目で100回という高ボリュームを行うため、筋肉・関節・中枢神経すべてに強い疲労が蓄積します。
特に問題になるのは、
- セッション後半のパフォーマンス低下
- 翌日以降への疲労の持ち越し
- トレーニング頻度の低下
です。
一見すると「軽めの重量だから回復しやすい」と思われがちですが、実際にはトータルボリュームが大きいので回復コストは高いのが特徴です。
よく
高重量の1発練習は神経系が疲労する
という話を聞きますが、個人的には低重量の超ハイボリュームの方が神経系へのダメージが大きいです。
疲労度は重量設定によっても影響します。
GVTの重量設定は1RM50%~60%ですが、この中で続けられる重量設定をしていくことが大事です。
初めは1RM50%からがオススメです。
最大筋力の発達には向かない
GVTは1RMの50〜60%という低強度で行うため、GVT単体では最大筋力の向上には直結しにくいという特徴があります。
高重量トレーニングでは、
- 運動単位の動員
- 発火頻度の向上
- 神経系の適応
といった変化が起こりますが、GVTではこれらの刺激が不足します。
その結果、
- 筋肉量は増えたがMAXが伸びない
- 高重量に対する感覚が鈍る
といった状況になりやすいです。
特にベンチプレスの記録向上を目的とする場合、GVT単体では不十分であり、高重量トレーニングとの併用または時期を分けた高重量トレーニングの実施が前提になります。
フォーム崩壊のリスク
GVTは疲労がどんどん蓄積するため、後半になるにつれてフォームが崩れやすいです。
重量も軽いので、フォームが雑になりやすいとも言えます。
本来、GVTはフォーム練習としても有効ですが、疲労に耐えながらフォームを維持することが前提です。
もしフォームが崩れたまま反復を続けてしまうと、
- 誤った動作の学習
- 関節へのストレス増加
- ケガのリスク増大
につながるため、「回数をこなすこと」よりもフォームの維持を優先する必要があります。
フォームの維持が疎かになると「負の反復練習」になってしまうため、逆効果になるケースもあります。
しかし、これらの特徴は
- スタミナをつける
- 筋肥大を重視する
- フォームを維持する
というベンチプレスの重量を伸ばしていく上での重要な要素を鍛えることの裏返しです。
注意点はありつつも、特に初心者〜中級者には良いトレーニングであることは忘れないようにしましょう。
GVTを取り入れる上での最大の失敗は、重量設定に失敗することです。
重量設定を失敗すると、疲労過多、フォーム崩れ、ケガの3点セットをお見舞いされます。
重量設定の煩雑さを無くすためにGVTループプログラムというプログラムをNoteメンバーシップまたは有料記事で紹介していますので、気になる方はご検討下さい。
疲労管理を考慮したGVTベースのプログラム
トップシングルとの併用は可能か
トップシングルの併用は可能です。
おすすめの構成は以下です。
パターン①:トップシングル → GVT
- トップシングル(MAX−10kg程度から徐々に増加させる方法)
- その後にGVT
トップシングルの組み方については、トップシングル徹底解説をご参照下さい。

毎回の練習で、高重量トレーニング+ハイボリュームトレーニングができます。
パターン②:別日に分ける
- Day1:トップシングル+バックオフのみ
- Day2:GVT
- Day3:GVT
トレーニング時間の短縮、1日に疲労が集中しない。
パターン③:別の週に分ける
- Week1〜Week3:GVT
- Week4:トップシングルのみ(+αでMAX測定)
やや高重量の練習量が少ない一方で、トータルボリュームの確保ができる。
GVTのトレーニング頻度
GVTは疲労が非常に大きいため、頻度は控えめでも良いです。
推奨は週2~3回です。
ベンチプレスのトレーニングは週3回以上は行って欲しいので、週2回の場合、残りの1日はシングルのトレーニングを行うのがバランスが良いです。
ただし、頻度はご自身の回復力を考慮した上で設定しましょう。
20代の方と60代の方では取り入れることができる頻度は大きく異なります。
僕で言うと、重量が130kg台で取り入れていた時はGVTを週5回行っていました。
疲労度も凄かったですが、重量も伸びました。
途中で背中を痛めたので中止したという経緯があり、多ければ良いというものでもない反面、沢山やったら効果が出たという側面もあります。
特に初心者〜中級者のうちは量が大事なので、ケガをしない、オーバーワークにならない範囲でどれだけできるか、ということが大事です。
他のトレーニングプログラムとの違い
GVTは、一般的な筋力トレーニングとは明確に方向性が異なります。
多くのトレーニングプログラム(例:HPS、スモロフJr.、5/3/1、グエンプログラム)は、神経系の適応を重視し、高重量低レップのセットが中心です。
また、10/8/5プログラムや5 to 8プログラムは10レップ、8レップ、5レップをバランスよく鍛えることができるように設計した「バランス型のプログラム」です。
一方でGVTは、トータルボリューム(重量×回数×セット数)を最大化することに特化しています。
そのため、
- 重量:軽め(50〜60%)
- 回数:多い
- セット数:多い
- インターバル:短い
という構成になっています。
このようにGVTは、ハイボリューム特化、筋肥大特化のトレーニングとして、目的によって使い分ける手法です。
ざっくりと、目的に応じたプログラムの使い方をお話しします。
筋力強化:
スモロフ.Jr、グエンプログラム、5/3/1、HPS、5×5、3×10、アセンディング系、ウェーブローディング系等
僕が作成したプログラムではアセンディングトッププログラム、ウェーブローディングプログラムが該当します。
停滞打破、ベース筋力向上プログラム
強度の波をつけて神経系を段階的に立ち上げるプログラム
バランス:10/8/5、5 to 8、ピラミッド系


筋肥大特化:GVT
初心者〜中級者、ここでは体重70kgで120kgぐらいまでは筋肥大、バランス型のプログラムやセットの組み方で良いと思います。
なぜかというと、まだ筋肥大余地があるからです。
筋力強化は持っている筋肉の最大出力を高める方法ですので、まずは筋量を増やすことを優先することをおすすめします。
筋力強化はセットの組み方ではなく、トップシングルで行うと良いです。
他のトレーニングプログラムとの組み合わせ方法の具体策に関してもNoteメンバーシップでお話ししています。
ご自身の弱点と目的に応じて組み合わせることができるようになっており非常におすすめですので、しつこいですがメンバーシップをご検討下さい。
まとめ
GVT(ジャーマンボリュームトレーニング)は、10セット×10回(計100回)という高ボリュームを軸にしたトレーニング手法で、筋肥大と筋持久力の向上に特化しています。
一方で、
- 疲労の蓄積が大きい
- 最大筋力の強化には向かない
- フォーム崩壊のリスクがある
といった明確なデメリットもあります。
しかし、これらは
- スタミナをつける
- 筋肥大を重視する
- フォームを維持する
というベンチプレスの重量を伸ばしていく上での重要な要素を鍛えることの裏返しです。
また、10/8/5のようなバランス型プログラムとは役割が異なり、
- GVT:ボリューム特化(筋量・土台作り)
- 10/8/5:バランス型
という関係で使い分けることで、より効果的にベンチプレスのパフォーマンスを高めることができます。
ということで今回は以上です。
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