プログラム10/8/5プログラム

【ベンチプレス10/8/5プログラム】なぜMAX重量が伸びるのか?コンセプトと理論を徹底解説します。

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うつベンチです。

今回は、

ベンチプレス10/8/5プログラム、なぜMAX重量が伸びるのか、プログラムのコンセプトと理論を徹底解説します

というお話をしていきたいと思います。

10/8/5プログラムを動画、記事にしてから、大変ありがたいことに多くの人に取り入れていただき、MAX重量を更新していただいています。

多くの方にMAX重量を伸ばしていただいているのには、一定の理由があると思っていて、それがこのプログラムのコンセプトと理論の部分です。

世の中には多くのプログラムがありますが、定評のあるプログラムにはコンセプトというものがあり、そのコンセプトの理解というのが、MAX重量を伸ばしていく上で最も重要だと僕は考えています。

この記事では、10/8/5プログラムのコンセプトに関して徹底的にお話しし、10/8/5プログラムを実施すると、なぜ重量が伸びるのかということについて考えていきたいと思います。

この動画では、10/8/5プログラムのコンセプトとして、

  • 漸進性過負荷の原則
  • どのように負荷を増やしていくのか
  • ピリオダイゼーション
  • フォーム練習込みのプログラム設計
  • 自由度の高さ
  • 心理的な要因
  • 結局これが大事

という流れでお話をしていきます。

そもそもの10/8/5プログラムの具体的な組み方に関しては、この記事では言及しませんので

【ベンチプレス 10/8/5プログラム】9割がMAX更新したセットの組み方を基本からお話しします。

をご覧ください。

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10/8/5プログラムの概要|ベンチプレス

今回初めて10/8/5プログラムに関する記事をご覧いただく方のために、少しだけ10/8/5プログラムの概要をご説明します。

10/8/5プログラムでは、トップシングル+メインセット、場合によっては足上げを組み合わせて行います。

トップシングルの組み方

トップシングルはMAX重量の-10kgからスタートして、成功したら次回の練習では+2.5kgしていきます。

例えば、MAX重量が100kgの場合、トップシングルのスタート重量は90kgからスタートします。

90kgが成功したら、次回は+2.5kgの92.5kgになります。

複数回練習を行って+2.5kgずつ重量を足していって、例えば97.5kgで失敗したら、失敗した重量から10kg引いて、今度は87.5kgから再スタートします。

トップシングルは基本的にこの繰り返しです。

メインセットの組み方

メインセットは10レップからのスタートです。

スタート重量は、10レップ5セットがギリギリできる重量から10kg引いた重量でスタートしてください。

スタート重量がわからない場合は、当サイトに実装している10/8/5プログラムのスタート重量計算機を使ってください。

10レップ5セットからスタートして、成功したら次回の練習では+2.5kgします。

これを繰り返していって、10レップ5セットが完遂できなくなったら、次回は10レップ5セットを失敗した重量で8レップに変更します。

8レップ5セットで成功したら、その次の練習のときは+2.5kg重量を足します。

8レップ5セットが失敗したら、失敗した重量から5レップセットをスタートします。

5レップ5セットが失敗したら、10レップ5セットのスタート重量に+2.5kg足して再スタートするか、現在のMAX重量でスタート重量を再計算して2サイクル目をスタートします。

基本的にはこれの繰り返しです。

ここでは簡易的にご説明していますので、詳しくは10/8/5プログラムの解説動画をご覧ください。

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プログラムの原理原則|漸進性過負荷の原則

ではまず、このプログラムで特に重要な漸進性過負荷の原則についてお話しします。

漸進性過負荷の原則とは、少しずつ負荷を増やしていくことで体が適応していき、トレーニング効果が出るというもので、トレーニングの大原則です。

他のすべての項目は、この漸進性過負荷の原則、つまりトレーニングの負荷を少しずつ上げていくためにあると言っても過言ではありません。

トレーニングの負荷を少しずつ上げていくとトレーニング効果が出ますよ、

というのは当たり前のように聞こえるかもしれませんが、追い込むことに注力しすぎて忘れがちなケースもよく見かけます。

また、多くのトレーニング解説動画では、毎回使用重量を伸ばす、セット数を増やす、1レップでも多くやる、ということが言われますが、実際にどのようにすれば重量を伸ばせるのかを具体的に説明されていないことが多いです。

「それができれば苦労しない」というのが正直なところではないでしょうか。

実際、僕はそう思っていました。

気持ちで伸ばすということはもちろん重要ですし、それで伸びるケースもあります。

僕の場合も、気持ちを入れ直したら重量が伸びたということもありました。

ですが、重量が伸びる仕組みというのを理解して、仕組みを理解した上で気持ちを入れるとさらに良いと思います。

漸進的に増やす負荷の種類

まず、漸進的に増やしていく負荷にはどのようなものがあるかというと

  • トータルボリューム
  • 重量
  • レップ数
  • セット数
  • 緊張下時間(TUT)
  • インターバル

などがあります。

10/8/5プログラムで言うと、サイクルごとに10レップ、8レップ、5レップのどれか一つでも重量が伸びている。

失敗したセットでもレップ数が増えている。

例えば前回の10レップセットの時は4セット目と5セット目が7レップになってしまったけれども、今回は4セット目が10レップできた。

5セット目も8レップできた。

それぞれ3レップ、1レップ伸びた、という場合、これがレップ数が伸びているケースですね。

あとは、前回は5セットしかできなかったけど、今回は6セットできるようになった、こういった変化があるとトータルボリュームが増加します。

こういったものが負荷が増えているというような変化ですね。

このように、レップ数やセット数が増えるというのも漸進性過負荷の原則です。

もちろん重量が増えるのもこれに該当しますね。

これらの変化があると、トータルボリュームが結果的に増加します。

トータルボリュームというのは、重量×レップ数×セット数で計算されます。

ですので、こういった重量とレップ数とセット数が増えているかどうかというのは、トータルボリュームが増えていることを確認することで管理することができます。

もちろん個々の管理も必要ですけどもね。

トータルボリューム、重量×レップ数×セット数をどのように増やしていくのかというところは、後ほどピリオダイゼーションのところでお話しします。

次に緊張下時間(TUT)というのは筋肉に重さがかかっている時間のことで、これが長いほど負荷が大きくなります。

トップポジションからボトムまで下ろしていく時間を長くしたり、ボトムで止めたり、止める時間を長くしたり、ボトムから上げる時間を長くすることでコントロールすることができます。

これは「フォーム練習込みのプログラム設計」で詳しくお話しします。

最後に、インターバルを短くして負荷を上げる方法です。

僕は正直あまりこれはやらないんですけれども、インターバルを5分から4分にすることで、回復しきる前に次のセットに行くということを行うと、負荷を上げることができます。

僕があまりインターバルを縮めるというのをやらない理由としては、普段から比較的時間に余裕を持って練習ができるということが一つ。

インターバルを縮めて負荷を上げるぐらいだったら、TUTを長くして丁寧にレップを行うことでフォーム練習を兼ねることもできるので、そちらを優先しているということがあります。

僕の記事をご覧いただいている方はご存知かもしれませんが、僕はセットを筋トレではなく、フォーム練習だと思って取り組んでいます。

なので、セットは筋肉を鍛えるために行うのではなくて、各レップにおけるフォーム最適化のために行う、という感覚でやっています。

フォーム練習の感覚でセットに取り組んでも、強制的に筋肉は鍛えられるので、筋肥大もするので問題ない、という考え方です。

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具体的な負荷の増やし方

ここまでで、漸進的に増やしていく負荷の種類というのをご説明させていただきました。

問題は、これらの負荷をどのように増やしていくかですよね。

いろいろなトレーニング解説、ベンチプレスの解説というのを見てきましたけれども

  • 負荷を増やしましょう
  • 重量を増やしましょう
  • レップ数を増やしましょう

という人はたくさんいるんですけれども

  • どうやって負荷を増やすのか
  • どうやって重量を伸ばすのか
  • どうやってレップ数を増やすのか

ということを説明しているコンテンツはほとんどありません。

結局、重量を伸ばせばいい、レップ数を伸ばせばいい、というのは誰にでもわかるんですけれども、解決策はわからないままだと思います。

そこでここでは、10/8/5プログラムを用いた場合の重量、レップ数、セット数、TUTの伸ばし方をお話しします。

ピリオダイゼーション

まずはピリオダイゼーションです。

ピリオダイゼーションとは、トレーニングをいくつかの期間に分けて、一定期間ごとに重量、レップ数、セット数、それらに応じたトレーニングの目的を変化させることで、長期的なパフォーマンスの向上を目的とするトレーニング方法のことです。

ピリオダイゼーションは大きく分けると、線形ピリオダイゼーションと非線形ピリオダイゼーションに分かれます。

線形ピリオダイゼーションは一般的なピリオダイゼーションの方法で、セット重量を徐々に上げながらレップ数を徐々に減らしていき、結果的にボリュームも減らしていく方法です。

低重量高回数から高重量低回数に移行していくというイメージですね。

非線形ピリオダイゼーションは、線形ピリオダイゼーションとは異なり、毎回の練習でトレーニング内容を変える方法です。

例えば、月曜日は低重量・高回数、水曜日は高重量・低回数、金曜日は中重量・中回数、といった感じです。

次の週はまた違う組み合わせで行ったりもします。

10/8/5プログラムは基本的に線形ピリオダイゼーションを採用しています。

一般的に線形ピリオダイゼーションは、低重量高回数から高重量低回数に移行していきます。

例えば、

1週目は1RM70%×10レップ×5セット

2週目は1RM80%×8レップ×5セット

3週目は1RM85%×5レップ×5セット

4週目は1RM90%×3レップ×5セット。

この時、週間のトレーニング計画のことを短期計画、1週間目から4週間目の一塊のことを中期計画、中期計画を複数回行うことを長期計画と言います。

セット重量とトータルボリュームをグラフにするとこんな感じになっていて

セット重量は低いところから徐々に高くなっていき

トータルボリュームは徐々に減少していきます。

1周が終了したらMAX測定を行い、その重量に従って2週目を実施することが多いです。

一般的なピリオダイゼーションを用いたプログラムは、このように各週の重量が決まっていて、決められた期間を実施します。

10/8/5プログラムは、一般的なピリオダイゼーションとは異なり、1週間で重量・回数を変更するという方法ではなく、1つのレップ帯を自分の限界まで伸ばしていき、それを短期計画とします。

例えば、80kg10レップ5セットからプログラムをスタートして、成功したら次回は+2.5kg重量を足す、ということを繰り返して、10レップ5セットができなくなる重量まで伸ばしていきます。

10レップで失敗したら8レップに変更して、成功したらまた次回の練習では重量を+2.5kg足し、8レップが失敗するまでこれを繰り返します。

8レップで失敗したら5レップに変更して、5レップが上がらなくなるまでこれを繰り返します。

この10レップ、8レップ、5レップの流れを中期計画として、10/8/5プログラムの1サイクルとします。

短期計画と中期計画において、練習ごとに2.5kgずつ重量が伸びていくことで、1サイクルを通して重量を徐々に増やしていくことになるので、ここに一つの漸進的な過負荷が生じます。

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フォーム練習込みのプログラム設計

この段階で勘のいい方はお気づきかと思いますが、プログラムの開始時点や8レップへの切り替え時、5レップへの切り替え時は、体感的な重量が軽くなります。

10/8/5プログラムのスタート重量は、10レップ5セットがギリギリできる重量から10kg引いて行うので、3回分は比較的余裕のあるものになります。

この時に、

軽い重量でいいんですか?

と疑問に思う方も多いですが、それでいいです。

この比較的軽い重量で行う期間で何を行うかというと、フォームの調整です。

セットをフォーム練習として行うということですね。

僕個人の考えとしては、セットは筋トレではなくて常にフォーム練習として捉えてベンチプレスを行っています。

10/8/5プログラムにおける各レップ帯の移行期は、特にフォーム重視で行います。

なぜここでフォームの調整をするのかというと、重量が軽くなる直前までというのは、例えばですけれども、10レップで自分の限界重量に挑戦している、2周目に入る前だったら5レップで自分の限界重量に挑戦しているので、フォームを意識してセットを行ったとしていても、粘ったりすると多少なりともフォームが崩れているからです。

崩れたフォームで練習を続けていると、悪いフォームを反復練習することになり、悪いフォームが定着して怪我をしたり、重量が上がらなくなっていきます。

僕が常に限界ギリギリの重量で行わないのは、この悪い反復練習、つまり粘ったりしてフォームが崩れてしまった状態でギリギリの重量を持ち続けるので、その悪いフォームが定着して、どんどん重量が落ちていくということを懸念しているからです。

なので、10/8/5プログラムを進めていくと、ギリギリの重量・回数を行った後は、自動的にフォームを調整する期間が訪れるということです。

このように、各レップ帯でフォーム重視から重量重視が自動的に切り替わるようになっています。

これにトップシングルを加えることで、ベンチプレスの重量アップにつながるほぼ全ての練習を、自動的に機械的に行うことができます。

トップシングルもMAX−10kgから始めて、成功したら次回は+2.5kgずつしていき、失敗したらまた10kg落として、というサイクルを回すことで、トップシングルにおけるフォーム重視から重量重視の練習を行うことができます。

このサイクルを複数回回すことを長期計画とします。

このサイクルというのは、機械的に行うというのが非常に大事です。

主観というのを入れてしまうと、今自分は筋力メインでやりたいから5レップしかやらない、ということが起こりがちです。

特に10レップというのは嫌いな人が多いです。

正直に言うと、僕自身も10レップやった方がいいよと言ってますけれども、好きではないです。

3レップとか5レップの方が好きです。

と言うか、楽なんですよね。低レップの方が。

けど必要だからやってます。

これが主観とか気分でやってしまうと、5レップなどの低レップに偏ってしまうんですよね。

どうしても。

僕もそうです。

なので、自動的にそれが切り替わるようにした、というのが10/8/5プログラムです。

10/8/5プログラムにおける適応反応

10/8/5プログラムを何週も回していくという上で、概念として覚えておいていただきたいのは適応反応です。

僕たちの体は刺激に対して適応していくことで組成が変化していきます。

ですが、この適応反応にはある程度の時間がかかります。

かかる時間は組織によって異なりますが、神経の適応、筋肉の適応、腱の適応、骨の適応など、組織ごとに適応期間が違います。

一般的に神経適応は1週間から数週間、筋肉の適応は4週間から12週間、腱は12週以降、骨は6ヶ月以上かかります。

なので、筋肉を適応させるためには最低でも3ヶ月ぐらいは継続的に取り組まないと結果が出ないことが多いです。

骨まで適応させようと思うと半年以上はかかります。

もちろんこれは個体差もあります。

注意していただきたいのは、低レップ帯の神経適応というのは1週間から数週間ですぐに結果が出るので、自分はこれが合っていると感じやすいということです。

ですが、これをずっと続けていても効果が続かないということもよくある、というのは事実としてあると思っています。

なので、どのようなプログラムでも練習でも同じなんですけれども、1ヶ月とかで結果を得ようとしても難しいので、最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月以上の計画を立てるというのが望ましいです。

適応反応というところのお話をしたので、10/8/5プログラムにおける長期サイクルの話に移っていきます。

10/8/5プログラムでは、2サイクル目以降に狙うのは、前回サイクルの設定、前回80kg×10レップ×5セットが5セット目で失敗してしまったとしたら、今回は80kg×10レップ×5セットの成功を目指します。

ここでなぜセットMAXの更新が見込めるかというと、10/8/5プログラムは10レップ帯が終了した後に8レップ、5レップと続き、しばらくの間10レップ帯がお休みになるので、その間に10レップ帯の限界値に適応して、次回は少しだけ重量更新を期待できるという考え方です。

こうすると、重量の面で漸進的に負荷を増やすことができます。

何週かこれを繰り返して、80kg10レップ5セットをクリアできない場合は、次のサイクルでは10レップ帯を6セットにしたりして、77.5kg×10レップ×6セットを目指したりもします。

こうすることで、80kg×10レップ×5セットのトータルボリュームは4000kg(80×10×5で4000kg)ですが、77.5kg×10レップ×6セットのトータルボリュームというのは4650kgになるので、77.5kg×10レップ×6セットの方が多くなります。

なので、こうするとトータルボリュームの面で漸進的に負荷を増やすことができます。

基本的には、重量を伸ばすよりもセット数を増やす方が伸ばしやすいです。

77.5kg×10レップ×6セットでも厳しければ、75kg×10レップ×6セットでも大丈夫です。

そこからはサイクルごとにセット数を7セット、8セットと増やしていって、RM換算で80kg10レップ5セットを超えるようになったら、セット数をまた減らして80kg10レップ5セットに再挑戦する、ということをするとクリアできるようになったりもします。

セット数を増やしていって、トータルボリュームでRM換算値を伸ばしていって体を適応させていくと、今度セット数を減らした時に上げられる重量というのが増える、ということになるイメージです。

残念ながら、ここは全ての人に同様に適用できるように一般化できてなくて、個別にメニューを作成して反応を見ながらやっている状況です。

正直、そこまでの一般化というのは今後もできないと思っています。

この傾向を分析するには、数万人規模のデータをサンプリングする必要があると個人的には見積もっているので、おそらく僕個人では不可能ですし、研究機関でも難しいと思います。

はい、ちょっと話がそれましたけれども、このような形でセットMAXというのを伸ばしていくと、一番理想的なグラフとしてはこのような感じになります。

青い折れ線グラフがセット重量で、緑の棒グラフがトータルボリュームです。

セット重量がサイクルごとに伸びていくことで、徐々にトータルボリュームも切り上がっていきます。

もちろん、こんなにきれいにいくことばかりではなくて、10レップは伸びたけど8レップは下がってしまったりとか、8レップと5レップは伸びたけど10レップが伸びない、ということは頻繁に起こります。

これは個々人で反応が全く違います。

10レップは伸びるけど5レップが全然伸びない人もいますし、5レップがめちゃくちゃ先行するんだけど10レップが全然伸びない、という人もいます。

セットMAXが伸びているけどトップシングルが伸びない、ということも起こります。

先ほどもお伝えしましたが、その都度対応策はあるんですけれども、一般化できていないのが現状ではあります。

ほぼ間違いないのは、一時的にトップシングルが伸び悩んでいたとしても、セットMAXさえ伸びていれば、いずれはトップシングルは伸びるということです。

セット重量だけが伸び続けるということはまずありえません。

このような仕組みの中で、セット重量とレップ数、セット数、それらの掛け合わせであるトータルボリュームを、漸進的に細かく細かく、重量を伸ばしたりセット数を伸ばしたりということを繰り返していくのが、10/8/5プログラムの長期計画です。

もちろん、フォームの最適化も短期計画、中期計画の中で進んでいるということが前提です。

このように、短期・中期・長期で漸進性過負荷の原則に基づき、ピリオダイゼーションとフォーム修正をしながらプログラムを進めていくと、重量を伸ばしていくことができます。

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10/8/5プログラムの自由度

ここまでが仕組みの話なんですけれども、ここからは10/8/5プログラムの自由度に関してお話しします。

10/8/5プログラムは、コンセプトというのはある程度明確にはなっていますが、運用方法の自由度というのは高いです。

例えば、レップ帯の自由度、頻度の自由度、種目の自由度といったことが挙げられます。

レップ帯の自由度

まず、レップ帯の自由度に関してです。

10/8/5プログラムは名前の通り、10レップ、8レップ、5レップを基本としたプログラムですが、このレップ帯は自由に変更することができます。

例えば、自分の弱点がハイレップ帯にあると考えるなら、12、10、8に変更するのもいいです。

場合によっては15、12、10で行うケースもあります。

試合前のピーキングとして使う場合は、8、5、3、1に変更するケースもあります。

8、5、3、1に関しては上級者向けというか、微調整が結構必要なので、中級者ぐらいまでの方が独断で取り組むということはおすすめしません。

頻度の自由度

次に頻度の自由度です。

10/8/5プログラムの基本的な頻度は週3回としています。

ですが、週5回から7回でも、僕を含め運用実績が多数あります。

頻度を増やす場合は、週間のセット数を一定にして、1日あたりのセット数をそこから割り出していきます。

週間のセット数を15セットに設定します。

練習頻度を週5回にする場合は、15÷5で3と、1日あたりのセット数は3セットというふうになります。

週間のセット数というのは、体の調子を見て怪我をしない範囲で、ここ超重要です、怪我をしない範囲で、1サイクルごとに1セットずつ増やしていくか、重量が伸びなくなってきたら1サイクルごとに1セットずつ増やすといいと思います。

メニュー作成では、重量が伸びなくなってきたらセット数を増やすという方法を採用しています。

10/8/5プログラムは、週3回で取り組むとおおよそ1ヶ月周期で実施することになりますが、エブリベンチだと2週間ほどで終了します。

当然これも人によります。

エブリベンチの場合、先ほどお話しした体の適応サイクルに対して少し早めに次の周が回ってくるということになるんですけども、ここに関しては1サイクルごとに適応するか、2サイクルごとに適応するかの違いなので、そこまで気にする必要はないかなというふうに思います。

種目の自由度

次に種目の自由度です。

10/8/5プログラムは、パワーフォーム以外にもケツ上げベンチや足上げベンチにも応用が可能です。

必要に応じて12、10、8や8、5、3にすることで、さらにバリエーションを増やすことができます。

ただし、この辺はケツ上げとか足上げの習熟度、ご自身のレベルに応じて使い分けてください。

さらに言うと、ベンチじゃなくてもオーバーヘッドプレスとかスクワットで行っている方もいらっしゃいます。

デッドリフトはあまり聞かないですが、お一人かお二人ぐらいはやっているという声をいただいております。

ベンチに関しては、メインセットの後に足上げベンチを加えることで、トップシングル、メインセット、足上げというのがそれぞれ10/8/5プログラムで進行していくと、バラバラに進行することになって、結果的に非線形ピリオダイゼーションのような運用を行うこともできます。

1サイクル目はほぼ同時に進行していくんですけれども、サイクルを追うごとにフェーズがどんどんばらけていって、メインセットは10レップセット、足上げは5レップセット、とか、その逆が起きたりもします。

同じセットの組み合わせが起こる確率というのはどんどん低くなっていきますので、非線形ピリオダイゼーションとして運用していくことができます。

このように、一定の規則性を維持しながら不規則な刺激を与えていく方法というのは、停滞打破にはいい方法だと考えています。

実際、この方法でハリーさんやTさんは210kgオーバーの重量で2.5kgから5kgのMAX更新を実現しています。

心理的な要因

次に心理的な要因です。

この心理的な要因というのも意外と大きいかなとは思っています。

10/8/5プログラムの心理的な特徴としては、以下のようなことが挙げられます。

  • やることが決まっている
  • 自分で決めないことによる一貫性の確保
  • 目標値が多いので達成率が高くモチベーションが維持しやすい
  • 重量が常に上がっていくので楽しい

と言ったことを良く聞きます。

まず、やることが決まっているので、日々の練習を気分で決めるということがなくなります。

自分の気分でやることを決めるということがなくなると、練習内容に一貫性が生まれます。

ここが正直一番大事で、どのような練習内容でも、効果が出るまでには少なくとも3ヶ月は実施することができます。

後述しますが、これができるのであれば、実は練習内容とかプログラムっていうのは何だって良かったりします。

次に、目標値が多いので達成率が高く、モチベーションが維持しやすいということです。

10/8/5プログラムは、トップシングル、10レップ、8レップ、5レップのMAX更新を目指します。

足上げなども入れると、さらに10レップ、8レップ、5レップのMAX更新が目標値に加わります。

なので、トップが伸びていなくても10レップが伸びたり、8レップが伸びたり、5レップが伸びたりするということもあります。

そうこうしているうちにトップが他のレップMAXに追いついて伸びたりするので、停滞感というのは比較的低いです。

どのサイクルでもMAXを追うことができて、モチベーションが下がりにくいというのが2つ目の心理的な利点です。

最後に、重量が上がっていくので楽しいということがあります。

10/8/5プログラムは、10レップのスタート重量から5レップで失敗するまで、一貫して重量が上がり続けます。

例えば、50kg×10レップ×5セットからスタートして、練習ごとに+f2.5kgずつ重量を上げていき、80kg×5レップ×5セットまで、ずっと一貫して重量を上げ続けます。

なので、固定のレップ数で毎回ギリギリを狙って、ほとんど重量が伸びないという状況に比べて、どんどん重量が重くなっていくので楽しい、ということが利点として挙げられます。

もちろん、同じ重量の精度を高めていくという練習も必要ですし、毎回ギリギリを追うという練習を短期間行うことも重要ですが、それがモチベーション低下につながる可能性というのも僕は考えています。

こういった心理的な要素というのは、プログラムを続けていく上で重要な要素です。

なぜなら、どんなに優秀なプログラムでも、続けられなければ効果を発揮することができないからです。

既存のプログラムは、プログラムの中盤で設定重量×回数通りにできずにモチベーションが低下してしまう、ということが起こりがちですが、そこをカバーできるように設計しています。

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結局はこれが大事

では最後に、結局はこれが大事、というお話をさせていただきます。

それは、結局どのプログラムでも伸びる、ということです。

これは一般的に効果があると言われているものですね。

例えば、グエンプログラムとか531プログラムなどです。

こういった定評のあるプログラムというのは、結局何をやっても伸びるんですよね。

伸びないのはプログラムが原因ではないことが多いです。

クライアントからのご質問でも、

531プログラムは伸びますか?

グエンプログラムは伸びますか?

531プログラムで伸びませんでした

グエンプログラムで伸びませんでした

というご質問とかご意見を受けます。

伸びるかどうかというご質問に関しては、伸びますよとお答えしています。

実際に僕はそれぞれ5kgずつMAXが伸びましたし、伸びた人が多いからそれらのプログラムは有名なんですよね。

では、なぜ伸びないのかということです。

ほとんどの場合は、プログラムのコンセプトの理解不足です。

プログラムの導入時期とかですね、ご自身のレベル、重量が伸びる考え方、プログラムの狙いなどですね。

導入の時期やレベルが間違っているのも、そもそもコンセプトの理解不足です。

例えば、今MAXが70kgぐらいで非線形ピリオダイゼーションを取り入れているという方って意外といらっしゃるんですけども、そういうのもコンセプトの理解不足だと思います。

今の自分に適しているのかどうかというのが判断できていないということですね。

それに加えて、フォームや練習頻度、練習時間などの要素というのが加わってくるんですけれども、プログラムの効果に関しては、コンセプトの理解というのが一番重要です。

10/8/5プログラムのコンセプトはここまでお話しした通りですけれども、その他のプログラムのコンセプトというのは、そこまで深く語られているものが多くないので、実はあまり分からずに言われた通りにやっているだけなんじゃないかなというふうに僕は感じています。

「なぜそれやったんですか?」と聞かれると、そういうプログラムだったからです、という答えが非常に多いです。

簡単にグエンプログラムと531プログラムに関しての僕の理解、これは僕の理解ですよ、これをお話しします。

例えば、グエンプログラムというのは、6セット目の96%1レップをいかに軽くしていくかということがこのプログラムのコンセプトだと思います。

531プログラムは、各フェーズの3セット目のレップMAXをいかに伸ばしていくか、というところがこのプログラムの肝だと考えています。

これらのコンセプトは詳細に語られることが少ないんですけれども、定評のあるプログラムというのは、そこに込められているコンセプト、重量が伸びる仕組み、仕掛けというのが必ず存在します。

ちなみに僕は、531プログラムに関してはジム・ウェンドラー氏の531プログラムの教材を購入して、端から端まで読み込んでプログラムを実施しました。

グエンプログラムに関しては、グエンさんのブログを端から端まで読んで、グエンさんの考え方とか練習への姿勢などを僕なりに理解してからグエンプログラムに取り組みました。

そういうところじゃないかなと思います。

つまり、「これはいいプログラムか?」と問う前に、「自分はいいトレーニーか?」と問うた方がいいということです。

10/8/5プログラムに関しても、実は特別なことは何一つ言ってないんですよね。

普通のことしか言ってないです。

10レップ、8レップ、5レップを軽い重量から重い重量に移行しながらやっていって、軽い時はフォーム重視でやりましょうね、重い時はそこそこ追い込みましょうね、というだけです。

何も特別なことは言ってないですよね。

けど、10/8/5プログラムを取り入れて途端に重量が伸び出す人がいるというのはどういうことかというと、自分の意思とか考えにこだわりが強い、こうしたら強くなるだろうという思い込みが足枷になっているということだと思います。

5レップがいい、3レップがいい、10レップがいい、という偏った意思が足枷になっているということですね。

10レップも、8レップも、5レップも、フォーム練習も、追い込みも、全部大事なんだから全部やればいい。

まずは自分の意思を介入させずに全部やる、ということが大事だと思います。

今回は以上です。

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