
こんにちは、うつベンチです。
今回は【ベンチプレス停滞中の人へ】それ、高回数やってないのが原因かも。
というお話です。
いきなりですが、あなたは10レップ以上のセットってやってますか?
5レップとか3レップとか低回数のセットをメインでトレーニングメニューを組んでいませんか?
YouTubeなどでも
「ベンチプレスの重量を伸ばしたかったら神経系を強化する低回数セットだ」
というのを見かけるかもしれませんが、その低回数メインの練習が重量が伸びなくなっている原因かもしれません。
この記事では
- なぜ高回数トレーニングをやらないとベンチプレスが伸びないのか。
- 筋持久力強化とベンチプレスの強さ。
- 筋力と筋肥大、筋持久力の関係性。
- 低回数トレーニングの役割。
- ベンチプレスが伸びる高回数トレーニングの具体例。
こんな感じでお話ししていこうと思います。
ちなみに僕は直近2年でベンチプレスの重量が+52.5kg、110kgから162.5kgまで伸ばすことができたんですけども、このきっかけは高回数トレーニングをメインにしたことでした。
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なぜベンチプレスを伸ばすために高回数が重要なのか?
まず、「なぜ高回数トレーニングをやらないとベンチプレスが伸びないのか」です。
筋トレやベンチプレスを始めると、最初は10回3セットから入る方が多いと思いますが、次第にベンチプレスとか筋トレそのものに慣れてきて、いろいろなセットのやり方というのに取り組むようになります。
例えば「5レップ×5セット」とか「3レップ×5セット」とかですね。
これ自体は決して悪い練習ではありませんし、過去の僕も低レップセットをメインにしていた時期があります。
問題なのは、こればっかりになってしまうということです。
では低レップセットばかりになってしまうと何が問題なのでしょうか?
それはボリューム不足です。
「100kgまでの失敗3選」の記事でもお話ししているのですが、低レップセットは強度を確保するのには非常に有効なんですけれども、ボリュームを確保するのがすごく難しいです。
例えば100kgを目指している方で、90kg5レップ5セットというセットを行うと、ボリュームは2,250kgになるんですけれども、80kg10レップ5セットだと4,000kgのトータルボリュームになります。
倍とまではいきませんが、ボリュームに大きな差があります。
筋肥大というのはおおむねボリュームに比例するというのが現在の定説です。
つまり、低レップばかりになってしまうと筋量不足になりがちということなんですね。
後ほど詳しくお話ししますが、筋力強化の限界はある程度のレベルまでは筋量に依存します。
低回数セットばかりだと、重量を伸ばすために根本的に必要な筋量が増やしづらいということです。
また高回数セットはレップ数が多いので、自然とフォーム練習にもなります。
これもかなり大きな要素だと考えています。
特に初心者・中級者のうちは総レップ数を多くして、フォームを無意識でもできるまで反復練習するというのが重要です。
で、ベンチプレスを伸ばしていくために必要な要素というのは、筋力・筋量・フォームの3つだと考えています。
高回数セットはこのうち筋量とフォームを得るために効率的です。
もちろん5レップセットとか3レップセットでも筋量とかフォームを得るというのは可能です。
ですが、前述の通り筋肥大はボリュームに比例するので、同じだけのボリュームを確保するためにはセット数を増やさなければいけません。
これは時間制限があると中々難しい問題です。
フォームに関しても同様で、同じだけのレップ数を行うためにはセット数を増やす必要があります。
もちろん5レップや3レップのセットにも、その重量でのフォームの最適化とか、高重量での複数レップという意味はもちろんあります。
しかし、筋肥大やフォーム練習という意味では、高回数のセット、10レップとか20レップですね、そういうレップを重ねるセットに比べてやや劣る部分というのはあります。
筋持久力とベンチプレスの関係
次に、筋持久力の向上とベンチの強さの関係についてです。
筋持久力とは、筋肉にどれぐらい繰り返しの負荷をかけ続けることができるかという、筋肉の持久力のことですね。
そのままですけれども。
高回数のセットで筋持久力を鍛えると何がいいかというと、いわゆるスタミナがつく、たくさん練習ができるようになるということです。
例えば、普段5レップ5セットとかでセットを組んでいる方に、だいたい同じぐらいのRM換算で10レップ5セットっていうのをやっていただくと、初めのうちは後半のセット、4セット目とか5セット目とかでもう大胸筋がパンパンになっちゃって、限界を迎えてしまうことが多いです。
RMは同じなのに、ということですね。
しかし続けていくうちに10レップ5セットがこなせるようになり、気がつくと以前やっていた5レップセットは倍の10セットできるようになってたりします。
高回数セットで筋持久力トレーニングを行うことでスタミナがついて、練習量が増えて、結果的にボリュームが増えることで筋肥大して、ベンチの重量が伸びていくということになります。
筋持久力トレーニングは筋トレ界隈ではあまり好まれておらず、「筋肥大には効果がない」「遅筋は筋肥大に不利」「筋肉がしぼむ」なんて言われることもあります。
ただ、僕は逆だと思っていて、筋持久力トレーニングは筋肥大にも有効だと感じています。
10〜20回以上の高回数や、維持トレーニング(力を入れっぱなしにするような種目)などは、確かに筋持久力トレーニングとされ、筋肥大に効果がないと言われがちです。
でも僕の感覚的には違います。
僕自身の経験で言うと、体操選手がわかりやすい例です。
僕は昔機械体操をやっていたのですが、体操選手は高重量のウェイトトレーニングはあまり行いません。
ほぼ自重の高回数トレーニングばかりですが、とてつもない体をしています。
また、競輪選手なども例に挙げられます。
自転車を漕ぐような維持トレーニングでも、ものすごく太い太ももを持っています。
もちろん競輪選手はスクワットなども行いますが、メインは筋持久力系のトレーニングです。
科学的にも、8〜40レップの範囲であれば、筋肥大の効果はほとんど変わらないという結果が、メタアナリシスを用いたシステマティックレビューで示唆されています。
【参考論文】
1:
Schoenfeld BJ, Grgic J, Ogborn D, Krieger JW. Strength and Hypertrophy Adaptations Between Low- vs. High-Load Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis. J Strength Cond Res. 2017 Dec;31(12):3508-3523. doi: 10.1519/JSC.0000000000002200. PMID: 28834797.
2:
Lopez P, Radaelli R, Taaffe DR, Newton RU, Galvão DA, Trajano GS, Teodoro JL, Kraemer WJ, Häkkinen K, Pinto RS. Resistance Training Load Effects on Muscle Hypertrophy and Strength Gain: Systematic Review and Network Meta-analysis. Med Sci Sports Exerc. 2021 Jun 1;53(6):1206-1216. doi: 10.1249/MSS.0000000000002585. Erratum in: Med Sci Sports Exerc. 2022 Feb 1;54(2):370. PMID: 33433148; PMCID: PMC8126497.
つまり、一般的に筋持久力トレーニングとされている回数帯でも、筋肥大は起きるということです。
さらに、レップ数が多いことで、先ほども述べたようにフォームの練習にもなります。
例えば20レップ5セットならトータル100レップになりますが、3レップ5セットでは15レップしかできません。
もちろん高重量・低回数セットでのフォーム練習も必要ですけれども、まずは数をこなすことが大事です。
筋力・筋肥大・筋持久力の関係性
次に、筋力・筋肥大・筋持久力の関係性についてお話しします。
現在のトレーニング界隈では、筋持久力は軽視されていて、筋肥大には筋力トレーニングや筋持久力トレーニングは必要ない、というような風潮もあります。
また、筋力を強化したい場合に筋肥大や筋持久力をおろそかにしているケースも見受けられます。
でも、僕はこの3つの要素は相互に関係し合っていると考えています。
いろいろな方のベンチプレスを拝見する中で、重量が停滞する原因を考えると、筋持久力か筋肥大、どちらか1つが欠けていることが多いように感じます。
ここで、筋力から見た筋量と筋持久力の関係性を確認していきましょう。
筋力とは、筋肉が1回の収縮で発揮する力のことです。
高重量のベンチプレスを行うには、この筋力の強化が非常に重要です。
イメージとして、筋量は「ポテンシャル」、筋力は「筋肉をどれぐらい使用できるか」という感じです。
この全体の「ポテンシャル」を上げるのが筋量トレーニング、つまり筋肥大トレーニングの役割です。
そして、ポテンシャルを最大限に引き出すのが筋力トレーニングの役割です。
筋力トレーニングをしないと、ポテンシャルがあっても出力を上げることができません。
筋力トレーニングを行うことで、限られた筋量の中でも最大筋力を高めることができるので、同じ筋量でも120kgを上げられる人と100kgの人が出てくるわけです。
技術が同じであれば、違いは筋力にあります。
なので、パワーリフティングの軽量級選手のように、体重制限で筋量を増やせない人は、限られた筋量の中で筋力を最大まで高める必要があります。
ただし、それでもいずれは頭打ちになります。
筋力の上限値は筋量によって決まっているからです。
限られた筋量の中で筋力と技術を磨くことは可能でも、最終的な筋力を最大化するには筋量を増やすのが手っ取り早いです。
そして、その筋量を増やすために必要なのがハイボリュームの練習。
ハイボリュームをこなすには、筋持久力が必要です。
筋持久力をつけるには高回数のセットが必要。
つまり、最大筋力を上げたいと思ったら、最終的には回数をこなすことに行き着くということですね。
ただし、この話には例外があります。
超上級者の方は当てはまりません。
たとえば、74kg級で180kg、83kg級で200kgを超えるような選手たちは、筋量がすでに人間の限界に達していて、これ以上の筋肥大が難しいです。
だから、筋力強化と技術練習が重視されるわけです。
普段の練習で高重量・低回数セットが多く見えるのは、そのためです。
ただ、実際には上級者でも10レップなどの高回数セットを取り入れている人は多いです。
特に試合後にオフを取って、オフ明けの練習などは体を作るためにハイレップを行う選手は多くいます。
SNS映えしないのであまり情報は出てこないです。
ですので、そうしたアスリートレベルの方を除けば、特に初心者・中級者の方は高回数中心の練習が良いと思います。
では、低回数トレーニングは必要ないのか?
そうではありません。
低回数トレーニングで筋力が上がれば、持ち上げられる重量が増えて、それが筋肥大にもつながります。
ここでも筋力・筋肥大・筋持久力の3つが影響し合っているわけです。
低回数トレーニングはどう取り入れるかというと、トップシングルを毎回の練習で持つことをおすすめします。
これは本当のMAXではなく、MAXから−10kgくらいの重さから始めて、成功したら+2.5kg、失敗したらまた下からやり直すといったやり方です。
10/8/5プログラムの記事などでもお話ししていますので、よろしければご覧ください。
このくらいの重量を毎回扱えば、筋力トレーニングとしては十分です。
練習全体に占める筋力トレーニングの割合は、10%程度で良いと思います。
練習の流れとしては、トップシングルを持った後にメインセットとして10レップ5セット、あるいは5〜10レップを数セット行う。
この流れであれば、筋力トレーニングを取り入れつつ、筋量・筋持久力トレーニングをメインに据える形になります。
ベンチプレスが伸びる高回数トレーニングの具体例
では最後に、ベンチプレスが伸びる高回数トレーニングの具体例をいくつか紹介します。
まず一番のおすすめは、10レップのセットです。
10レップ5セットや10レップ10セットなどですね。
実際、ベンチプレスを伸ばそうと思って10レップセットを選ぶ人は意外と少ないのですが、これは基本にして王道です。
筋肥大と筋持久力の両方を高め、MAX更新にも直結します。
僕自身もベンチプレスを始めてから2年半で150kg、4年で162.5kgを挙げられるようになりましたが、今でも10レップセットをメインにしています。
プログラムをやっているときはその内容に従いますが、その後の締めとして10レップ3〜5セットを入れたりしています。
次におすすめなのは、練習の最後に20レップ以上の限界セットを設ける方法です。
これは僕が5/3/1プログラムをやっていたときに非常に効果を感じた方法です。
最後の20レップ近くでは、今まで感じたことのない刺激が入って、19レップまでは普通に動いていたのに20レップ目でバーがビクとも動かなくなる、なんてこともありました。
それでも何度も挑戦することで筋肉にスタミナがつき、上げられるようになりました。
この時期にMAXも130kgから135kgまで伸びました。
最後に、僕が密かに(?)やっている補助種目として腕立て伏せがあります。
ベンチを行った日は締めとして限界まで腕立て伏せをやります。
40回以上行うと、最後の方では大胸筋が悲鳴を上げています。
腕立て伏せは体重の2/3くらいの負荷がかかると言われており、僕の場合は55kgくらいでベンチを40回やっているような感覚です。
終わった後は大胸筋と上腕三頭筋が攣りそうになります。
これを始めてからは、ベンチで重い重量を持ったときに大胸筋がへばって潰れるということが減った気がします。
セットでもMAXでも最後まで押し切れる感じですね。
さて、最後に最も重要なことをお伝えします。
今回お話しした高回数トレーニングは非常に大切ですが、もっと大切なのは「楽しくベンチプレスをすること」です。
嫌いな練習を無理にやっても継続できなければ意味がありません。
ベンチプレスを強くしたいという方は、高重量が好きなはずです。
僕もトップシングルやMAX挑戦が好きです。
なので今は高回数にやる気が出なくても、いつか重量停滞で悩んだときに、今回の話を思い出してもらえたら嬉しいです。
重量が伸びてくると、高回数の練習も楽しくなってきますよ。
これからもベンチプレス頑張りましょう。
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