フォーム

【完全版】ベンチプレスの正しいフォーム11手順|初心者〜中級者向け

ベンチプレスはフォームの完成度によって扱える重量が大きく変化する種目です。

この動画ではベンチプレスの正しいフォームを11手順に分けて解説します。

初心者(~80kg)、初級者(~100kg)、中級者(~120kg)までの方を対象としています。(体重考慮なし)

フォームは個人の骨格やレベル、扱う重量によって異なります。

ここでお伝えするフォームが絶対の正解ではありません。

このフォームをベースに自分に合ったフォームにカスタマイズして下さい。

手順1:ベンチ台に寝転がる

ベンチ台に寝転がり、位置を合わせます。

寝転がる位置の目安はバーの下に目からアゴの範囲です。

天井の印などを目標にすると場所が変わった時に寝る位置がズレかねないのでオススメしません。

寝る位置はベンチプレス動作を行ってみて、バーがラックに当たらない範囲でできるだけ頭側に寝るように調整して下さい。

フォームの組み方や柔軟性の変化によって都度修正する必要があります。

手順2:肩甲骨を寄せて下げる

肩甲骨を寄せて下げます。

専門用語で「寄せる」は「肩甲骨の内転」、「下げる」は「肩甲骨の下制」と言います。

肩甲骨を寄せる時に真横に寄せるだけでなく、頭側からみた時に体を縦に折り曲げるように寄せて下さい。

肩を後に引いて、胸を上げるイメージでも良いです。

頭側からみた時に肩甲骨がハの字になっていることが重要です。(肩甲骨外旋)

肩甲骨の延長線を肩甲骨面と言い、肩甲骨面よりも肘が下に割り込むと、肩の前側をケガする原因になります。

特にブリッジが低い段階で肩甲骨の内転をしない、つまり「肩甲骨を寄せない」ということをすると、肘が深く下り過ぎて肩甲骨面よりも下に下り肩の前側をケガしやすいので注意しましょう。

肩甲骨の下制は可動域が大きくない(1~2cm)ので意識しづらいと思いますが、肩が上がらないように下げておくというイメージで良いです。

肩甲骨の下制を胸を張る動作で表すケースがありますが、これは胸椎の伸展(背中を反る)と肩甲骨の後傾(肩甲骨を立てる)です。

こちらの動作は後述します。

肩が上がった状態で動作をすると、肩の上側で骨が衝突し、間に挟まった筋肉(棘上筋)のケガの原因になります。

次に肩甲骨を寄せて下げた状態でエアーでベンチプレス動作を行います。

ボトム位置で一番力が入る位置に肩甲骨を微調整します。

初めに肩甲骨を寄せて下げる動作でザックリと位置を決め、エアーでベンチプレス動作を行うことで細かい位置を調整します。

チョコチョコとかワサワサ動かすのではなく、本気でバーを持っているつもりでベンチプレス動作を行ってボトム位置を確認します。

軽視する人が多いですが、ここでの肩甲骨のセッティングが挙上重量に大きく影響します。

大袈裟ではなく10kg~20kg違ってきますので、どの位置に肩甲骨をポジショニングするとボトムで力が入るのかを徹底的に研究して下さい。

この肩甲骨のセッティングができると、頭側から見た時に横のアーチができるようになります。

手順3:バーを握る(グリップ)

手順2でセッティングした肩甲骨の形をなるべく崩さないようにバーを握ります。(厳密には肩甲骨がやや上方回旋します)

手幅は肩幅の1.5倍程度で握ります。

無理に81cmラインに人差し指で握らないようにしましょう。これは上級者向けです。

ただし、腕が長い人は81cmで握っても、その人の骨格に対してはナローグリップになります。

バーをボトムまで下ろした時に、頭側から見て前腕が垂直になっているぐらいが丁度良いです。

前腕が垂直よりも広がっていればワイド気味、垂直よりも狭まっていればナロー気味です。

バーを握る時は自分が一番握りやすいように握りましょう。

無理にハの字にしたりせず、自分が握りやすいように握って下さい。

バーを乗せる位置の目安は手のひらの下半分程度です。

指で握るのではなく、手のひらで包み込むようにしましょう。

指は強く握り込まず、添える程度にして下さい。

ラックアップした時の感覚としては「握る」というよりは「乗せる」という感覚になります。

親指をバーから外したサムレスグリップはバーを落とす危険があるので行わないで下さい。

親指をかけて握るサムアラウンドグリップが基本です。

握りやすいグリップは斜め腕立てなどを行って確認すると良いです。

手順4:ブリッジを作る

セッティングした肩甲骨(内転、下制)とグリップをなるべく崩さないようにブリッジを作ります。

足で踏ん張ってお尻を浮かし、僧帽筋の上部をベンチ台に引っ掛けるようにして頭側に押し込みます。

この時に肩甲骨で胸を押し上げるようなイメージで胸を立てて下さい。

この動きは「胸椎の伸展(背中を反る)」と「肩甲骨の後傾(肩甲骨を立てる)」と言います。

特に胸椎の伸展はケガ防止、出力向上の点から考えても非常に重要なので、ストレッチポールなどで可動域を確保できるようにして下さい。

ブリッジがなるべく崩れないようにゆっくりとお尻を付けます。

お尻を着く動作が雑になると、せっかく作ったブリッジが潰れてしまします。

ブリッジが崩れないように足の位置を調整します。

正しい足の位置は一番踏ん張れる位置です。

足は「広げる、閉じる」「引く、投げる」「つま先を広げる、閉じる」から選びます。

8通りの足の配置からとにかく力が入り、踏ん張れる位置を探し調整しましょう。

お尻はベタッとつかず、触れている程度でOKです。

ここまででフォーム組みが完了です。

ここまでの動作がその後のベンチプレス動作の8割を決めると言っても過言ではありません。

繰り返し練習して良いフォームが組めるようにしましょう。

手順5:呼吸

ラックアップの前に大きく息を吸います。

息を吸う時は胸に空気を溜めるイメージで吸って下さい。

胸に空気を溜めようとすると肩が上がりやすいので、肩甲骨の下制を意識しましょう。

手順6:ラックアップ

吸った息を止めるタイミングでバーをラックから外します。

この動作をラックオフと言います。

バーを上げる方向はなるべく斜め前です。

ラックの爪が長い場合などは一度真上に上げてから前に移動します。

ラックの支柱側に持ち上がらないように注意して下さい。

ラックオフでの一番の注意点は、バーを持ち上げる時に肩が上がってしまうことです。

手順2でセッティングした肩甲骨が外れないように、息を止めた時の圧と肘から先でラックオフしましょう。

バーを上に上げる意識よりも、自分がベンチ台にめり込む、バーとの間に挟まるイメージが良いです。

ラックオフの際に手順1の「寝る位置」が足側過ぎると、ラックオフの距離が長くなり非効率です。

その場合は手順1の寝る位置を少し頭側に調整して下さい。

バーをラックから外したら、スタートポジションで止まります。

この状態を「ラックアップの受け」と言います。

ラックアップの受けでは腕がベンチ台と垂直になるように維持します。

バーベルと肩が垂直に位置していると捉えても良いです。

このポジションが一番安定し楽に支持できます。

バーがラックに当たって腕をベンチ台と垂直にできない、お腹側に流れてしまう場合は手順1の寝る位置が頭側過ぎます。

寝る位置を足側に調整して下さい。

手首は立っていたり、寝過ぎたりせずに、自然に寝ている状態になります。

鉄棒に乗った時の状態をイメージして下さい。

前腕の骨にバーが乗っているのが正解です。

肘はしっかりと伸ばして、ある程度力を抜いても支持できる状態にしましょう。

リラックスして肩の後ろ側で重さを受けましょう。

前に押そう押そうと意識すると、肩が浮き、肘が曲がり、ラックアップの受けで腕がプルプル震える原因になります。

重さを背中で受けるイメージが非常に重要です。

ラックアップの受けでは5秒ぐらい楽に止まっていられる体勢を作って下さい。

手順7:呼吸

トップポジションでバーが安定したら、もう一度大きく息を吸います。

息を吸う時は胸に空気を溜めるイメージで吸って下さい。

胸に空気を溜めようとすると肩が上がりやすいので、肩甲骨の下制を意識しましょう。

息を止め、圧をかけます。

手順8:下ろし

肩甲骨の内転、下制、後傾を維持しながらバーを下ろします。

下ろしていく時に肘は開き過ぎず閉じ過ぎない角度で下ろします。

この肘の角度は人によって異なります。

前から後に肘を引っ張ってくる時に、一番深く肘を引けるポジションで動作をしましょう。

ボトム位置に向かって内転(+外旋)、下制、後傾方向により収縮していくのがベストです。

下ろす位置の目安は胸骨の一番下にある剣状突起というところです。

あくまで目安なので、一番力が入る位置を探しましょう。

下ろしていく時に前腕の角度は垂直を保ちます。

お腹側に倒れたり、頭側に倒れたりしないようにしましょう。

自分が一番力の入る位置に下ろすために、バーをコントロールしながら下ろします。

スピードを付けて下ろすのは止めましょう。

バーのコントロールを失わないようにゆっくり下ろします。

肘を絞りながら下ろしたり、開きながら下ろしたりせず、真っ直ぐに下ろしましょう。

肘が捩れる動作は肘や手首のケガの原因になり、出力も落ちます。

手順9:ボトム

ボトム位置では肩甲骨の内転(+外旋)、下制、後傾が最大になります。

バーが胸に触れたら瞬発的に切り返します。

胸でバウンドさせると胸骨や肋骨の骨折のリスク、ボトム部分での筋力育成の妨げになるので止めましょう。

手順10:挙上

挙上は下ろしてきた軌道と同じ軌道で戻します。

トップシングルでもセットでも、トップポジションまで戻し切ることを基本とします。

特にセットで、真上に上げてそのまま下ろさないようにしましょう。

軌道が遠回りの軌道になるので、高重量の際に上きれなくなります。

挙上時にバーが頭側に流れて肘が開かないように注意しましょう。

肘が開いてしまいそうになった場合は意図的に元の位置に戻しましょう。

挙上中も前腕は垂直に保ちます。

前腕がお腹側に倒れると、挙上方向と上腕三頭筋の出力方向が合わず、出力がでません。

肘を絞りながら上げたり、開きながら上げたりせず、真っ直ぐ上げましょう。

手順11:戻し

トップポジションで一度止まり、バーベルをラックに戻します。

これらの11手順を無意識で行えるようになるまでやり込みましょう。

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