
※この記事はアフィリエイトリンクを含みます。
スリングショットは、パワーリフターのMark Bell(マーク・ベル)氏によって開発されたサポーターで、ベンチプレスの動作をサポートしながら高重量の挙上を可能にするアイテムです。
ゴムバンド状のサポーターを両腕に装着することで、通常では挙上できない高重量を挙上することができたり、肩や肘のサポートをすることができます。
僕自身はスリングショットを2年以上使っています。
この記事では
- スリングショットの仕組みや種類
- 効果
- 実際の使い方
- メニューへの取り入れ方
- けつ上げベンチとの違い
について詳しく解説します。
うつベンチLine公式アカウントでは無料で
・メニュー作成
・フォームチェック
・お悩み相談
を行っています。
3ヶ月以上続けて頂いた方のMAX更新率は90%以上となっています。
友達追加は以下からできますので、お気軽に友達追加、メッセージ下さい。

MARK BELL SLING SHOT(マークベルスリングショット)社の公式ページはこちら。
ベンチプレスサポーター、スリングショットの特徴
スリングショットは、ベンチプレスのボトムポジション(バーを胸に下ろした位置)で筋肉への負荷を軽減し、スリングショット自体の伸縮性を利用して押し上げる力をサポートする仕組みになっています。

これにより、通常よりも重い重量を扱うことができ、神経系の適応を促す効果が期待できます。
スリングショットの主な種類
スリングショットにはいくつかの種類があり、それぞれサポート力の強度が異なります。
僕が持っているのはオリジナル・スリングショット(赤)です。
- プッシュアップ・スリングショット
- 素材の硬さ:1
- 用途:腕立て伏せ(ベンチプレス、ディップ)
- リアクティブ・スリングショット
- 素材の硬さ:2
- ベンチプレス1RM:125kg以下(275ポンド以下)
- 最大で5~10%程度の補助
- 用途:ベンチプレス、腕立て伏せ、ディップス
- オリジナル・スリングショット
- 素材の硬さ:3
- ベンチプレス1RM:125kg以上(275ポンド以上)
- 最大で10~15%程度の補助
- 用途:ベンチプレス、ディップス、(腕立て伏せ)
- フルボア・スリングショット
- 素材の硬さ:4
- ベンチプレス1RM:142kg以上(315ポンド以上)
- 最大で10~20%程度の補助
- 用途:ベンチプレス、ディップス、(腕立て伏せ)
- マネーショット・スリングショット
- 素材の硬さ:4.5
- ベンチプレス1RM:160kg以上(350ポンド以上)
- 最大で15~20%程度の補助
- 用途:ベンチプレス、ディップス
- マッドドッグ・スリングショット
- 素材の硬さ:5
- ベンチプレス1RM:180kg以上(405ポンド)
- 最大で15~25%程度の補助
- 用途:ベンチプレス、ディップス
種類によって得られる補助の度合いが異なるため、目的に応じたモデルを選ぶことが重要です。
ベンチプレスのサポーターとしての購入を考えている場合はプッシュアップは除いた方が良いかもしれません。
ベンチプレス100kgの方がオリジナル・スリングショットを購入してしまうと、スリングショットの反発が大きすぎてトレーニング効果が小さくなってしまうかもしれません。
挙上重量に合わせて強度を選ぶようにしましょう。
オリジナル・スリングショット(赤)の時点で60kgぐらいの重量だとスリングショットの反発でボトムにつけるのが難しくなります。
種類と重量の計算機
スリングショットのサイズに関して
サイズ選びや詳しい情報はMBCpowerさんのページが分かりやすかったです。
ベンチプレスサポーター、スリングショットの効果
スリングショットは、主に以下のような効果を得るために活用されます。
① 高重量の扱いが可能になり神経系が発達する
スリングショットの反発力によって、通常のベンチプレスよりも5~25%程度重い重量を扱うことができます。
ちなみに僕の場合は通常のベンチプレスのMAX重量が155kg時点でオリジナル・スリングショットをそ装着すると165kgまで挙上することができます。
+10kgですね。
ただし、155kgに対してオリジナル・スリングショットを利用するのは少し弱い気もするので、一つ上のマッドドッグ・スリングショットを購入すべきなのかもしれません。
高重量を扱うことで中枢神経系が適応し、通常のベンチプレスでの出力向上が期待できます。
② トップサイドの強化
ケツ上げベンチと同じようにトップサイドの強化を行うことができます。
僕自身はパワーフォームのMAXが155kg、ケツ上げベンチのMAXが165kg、スリングショット(オリジナル)のMAXは165kgです。
スリングショットの方が重量が上がる感覚がありますが、全身を使っていることもありケツ上げの方がしんどいです。
全体的に神経的な疲労はケツ上げの方が大きい体感です。
あとはケツ上げベンチとスリングショットだと軌道が微妙に違うので、使っている上半身の筋肉も違います。
スリングショットは上半身の動きが制限され、ある程度良い軌道に導いてくれる分トップサイド強化に特化しているかもしれません。
この2つに関しては棲み分けが中々難しいところではあります。
③ 肩・肘の負担を軽減し怪我の予防ができる
ベンチプレスは肩関節や肘関節に負担がかかりやすい種目ですが、スリングショットを使うことでボトムポジションの負荷を軽減でき、怪我のリスクを減らせます。
挙上時に肘が開くことを防止してくれるので、肘が開きすぎて肩をケガするのを防止できます。
特に肩や肘をケガしていて、リハビリ目的で軽めのトレーニングを行う場合にも有効です。
追記:
2025年3月に胸肋関節をケガしたんですが、その際にもスリングショットが有効でした。
ボトム部分での負荷が減り、トップポジションでは負荷がかかるので胸肋関節をある程度保護しつつ、トレーニングができました。
スリングショットの注意点
フォーム組みが不安定になる
スリングショットを用いてベンチプレスを行う時、フォーム組みの段階で肩甲骨のセッティングがやりづらい場合があります。
バンドの反発力が肩甲骨を寄せる動作を邪魔するんですね。
背中の力が弱いと、これによって肩甲骨のセッティングが不十分なままベンチプレス動作を行うことになり、場合によっては肩をケガする原因になります。

スリングショットを付けていても、しっかりとフォームが組めるか確認してから取り入れるようにしましょう。
個人差がある
スリングショットはバーの起動をある程度誘導することで、正しいバー軌道になる意図があります。
ただし、スリングショットが導いてくれる軌道が人によっては必ずしも正しい体の使い方にならないケースもあります。
そういった場合は本来の自分の軌道、体の使い方と違う軌道に誘導されてしまい、フォームが崩れる恐れがあります。
特に下ろしの軌道が肩甲骨に対して垂直よりも頭側に降りてくる傾向のある人は注意が必要です。
スリングショットはお腹側にバーが降りるように誘導するので、合わないケースを耳にします。
ベンチプレスサポーター、スリングショットの使い方
着用方法

1. 両腕にスリングショットを通す
スリングショットの両端に腕を通し、肘辺りに真ん中が来るようにします。

2. フォームを組む
通常のベンチプレスと同じ手順でフォーム組みを行います。
ただし先述の通りスリングショットの反発力によって肩甲骨のセッティングがやりずらい場合があるので注意しましょう。

3. ラックアップする
この段階ではスリングショットの反発の影響がないので、スリングショットなしの場合と同じ負荷。

4. 下ろす
ボトム部分ではスリングショットの反発が効くので軽くなる。

ボトム部分はスリングショットの反発が効くので軽くなりますが、トップポジションでは負荷の軽減はないので、重量設定を間違えないように注意が必要です。
メニューへの取り入れ方
①トップシングルをスリングショットで行う
一つ目の取り入れ方は
トップシングルをスリングショットで行う
方法です。
このケースではアップの段階からスリングショットを使っていき、トップシングルをスリングショットで行います。
おそらく一番取り入れられる方法はこのトップシングルをスリングショットで行う方法です。
僕も9割ぐらいはトップシングルでの使用です。
例えば150kgからトップシングルを初めて、150kgが成功したら次回の練習では152.5kg、その次の練習では155kgを持ちます。
157.5kgで失敗したとしたら次の練習では157.5kgのスリングショットを行います。
ギアを使用するので、上がるはずです。
スリングショットを使って157.5kgが上がったら、次回の練習では160kg・・・という感じで少しずつ重量を増やしていってスリングショットのMAX重量まで行います。
こうすることで通常のベンチプレスよりも重い重量のトップシングルを持つことができるので、神経系の強化や高重量でのラックアップの練習になります。
②セットもスリングショットで行う
二つ目はセットもスリングショットで行う方法です。
実際に行うことはあまりありません。
③メインセットの補助種目として使う
三つ目はトップシングル→メインセットを行った後に補助種目としてスリングショットを使う方法です。
- メインセットと同じ重量でレップ数を増やす
- メインセットと同じレップ数で重量を増やす
等の方法があります。
ケツ上げベンチとスリングショットの比較
スリングショットを用いたベンチプレスと似た効果があるバリエーションとしてケツ上げベンチプレスがあります。
スリングショットはバンドの反発でボトム部分を軽くしますが、ケツ上げベンチはお尻を上げてブリッジを高くすることでボトム部分を軽くします。
以下にスリングショットとケツ上げの違いを挙げます。
- トップサイドの強化:スリングショット>ケツ上げ
- 使用重量:スリングショット>ケツ上げ(スリングショットの種類にもよる)
- 神経系強化(疲労):ケツ上げ>スリングショット(微妙なところ)
- 高重量での制御力向上:ケツ上げ>>スリングショット
- 全身の連動性強化:ケツ上げ>>スリングショット
- ケガ(首、腰)のリスク:ケツ上げ>>スリングショット
- 簡易性:ケツ上げ>>>>スリングショット
全体的にはケツ上げがオスススメですが、トップサイドを特に強化したい場合や、より高重量を扱いたい場合、肩や肘をケガしている場合はスリングショットが有効になるかもしれません。
ケツ上げベンチプレスに関しては、こちらの記事で解説しています。
ベンチプレスサポーター、スリングショットのまとめ
ということでスリングショットについてレビューさせて頂きました。
まとめると、スリングショットは
- ボトムポジションでサポートが得られ高重量を持つことができる
- 複数の強度があるので、自分のレベルに合わせて選ぶ
- 神経系の強化、トップサイドの強化、肩と肘の保護
- フォーム組みのやりにくさとフォームの個人差に注意が必要
- トップシングルでメニューに取り入れるケースが多い
- ケツ上げベンチプレスとの違いを意識して、必要に応じて取り入れる
といったところでしょうか。
上手く取り入れると停滞打破の突破口になることもあるので、検討してみて下さい。



※リンクはAmazonアソシエイト及び楽天アフィリエイトリンクです。リンクから購入して頂くと僕に紹介料が支払われます。活動を応援して頂ける方はこちらからご購入頂けますと幸いです。
うつベンチLine公式アカウントでは無料で
・メニュー作成
・フォームチェック
・お悩み相談
を行っています。
3ヶ月以上続けて頂いた方のMAX更新率は90%以上となっています。
友達追加は以下からできますので、お気軽に友達追加、メッセージ下さい。

ベンチプレス120kg完全講座を作成しました。
120kgを挙げるための情報を網羅的にまとめています。
120kg完全講座をテキストとして用いたベンチプレス絶対120kg達成コース【返金保証/初月無料お試し】も公式Lineで行っています。
こちらは100kg以上の方が対象で1年で120kg達成を目標とするコースです。
初月は無料お試しができ、1年で120kgが達成できなかった場合は返金保証があります。
コメント