ベンチプレス専門用語集
ベンチプレスのフォーム・プログラム・トレーニング理論でよく登場する用語をまとめました。
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漸進性過負荷の原則
読み:ぜんしんせいかふかのげんそく
筋力や筋肥大を伸ばし続けるには、扱う重量や回数、セット数などの負荷を少しずつ段階的に増やしていく必要があるという基本原則。
SAIDの原則
読み:さいどのげんそく
Specific Adaptation to Imposed Demands の略。身体は「与えられた刺激の種類」に特異的に適応するという原則。ベンチを強くしたければ、ベンチ動作に近い刺激が重要になる。
特異性の原則
読み:とくいせいのげんそく
どのような種目・動作でトレーニングするかによって、その動作に特化して強くなるという原則。ベンチプレスで強くなりたければ、ベンチプレスに近い動きを優先する。
可逆性の原則
読み:かぎゃくせいのげんそく
トレーニングをやめると、得られた効果は時間とともに失われていくという原則。長期間ベンチから離れると、記録や筋量が落ちやすい。
超回復
読み:ちょうかいふく
トレーニングで一度パフォーマンスが下がったあと、十分な休養と栄養によって元より高いレベルに回復する現象。頻度やボリューム設計の考え方のベースになる。
フィットネス疲労理論
読み:ふぃっとねすひろうりろん
トレーニングによってフィットネス(能力)は上がるが同時に疲労も溜まり、両者のバランスでその日のパフォーマンスが決まるとする考え方。
PAP
読み:ぴーえーぴー
Post-Activation Potentiation(事前活性化後増強)の略。高重量を一度扱うことで神経系が活性化し、その後のセットで力発揮やバー速度が一時的に向上する現象。トップシングル後のバックオフセットが軽く感じるときなどに関係する。
PAPE
読み:ぴーえーぴーいー
Post-Activation Performance Enhancement(事前活性化後パフォーマンス向上)の略。高重量後に神経系の活性化や体温上昇などの要因で、数分〜数十分にわたりパフォーマンスが向上する現象。PAPより広い概念で、競技現場ではPAPEが主に使われる。
MEV
読み:えむいーぶい
Minimum Effective Volume の略。筋肥大やパフォーマンス向上のために「最低限必要なトレーニングボリューム」の目安。
MRV
読み:えむあーるぶい
Maximum Recoverable Volume の略。回復しきれる限界ギリギリのトレーニングボリューム。これを超えると慢性的なオーバーワークになりやすい。
インテンシティ
読み:いんてんしてぃ
強度のこと。1RMに対して何%の重量か、あるいはRPE/RIRでどのくらい限界に近いかを表す。高すぎても低すぎても長期的な伸びが停滞しやすい。
ボリューム
読み:ぼりゅーむ
総負荷量のこと。一般的には「重量 × 回数 × セット数」で表される。筋肥大や技術の安定には一定以上のボリュームが必要になる。
RM
読み:あーるえむ
Repetition Maximum の略。何kgで何回できるか、その限界回数を表す指標。1RMは「1回だけ挙げられる最大重量」のこと。
PR
読み:ぴーあーる
Personal Record の略。トレーニングにおける自己ベスト記録のこと。ベンチプレスなら「最大1RM」「ある重量での最高レップ数」「その日の最高セット」などがPRになりうる。e1RMやログと合わせて管理することで、伸び具合を客観的にチェックしやすくなる。
e1RM
読み:いーわんあーるえむ
estimated 1RM(推定1RM)の略。複数レップの記録から計算式を用いて1RMを推定した値。頻繁に実測1RMテストをしなくても進捗を把握できる。
RPE
読み:あーるぴーいー
主観的運動強度。あと何回できそうか(RIR)に基づいて「RPE8=あと2回、RPE9=あと1回」などと評価する指標。プログラムの強度管理に用いられる。
RIR
読み:あーるあいあーる
Reps In Reserve の略。限界まであと何回できたか(できそうか)を数字で表したもの。RIR2なら「あと2回分の余力を残してセットを終えた」という意味になる。
GLポイント
読み:じーえるぽいんと
Goodlift Points の略。体重と記録重量から算出されるパワーリフティングの得点指標。体重が違う選手同士の強さを比較するために用いられる。
Wilks係数
読み:うぃるくすけいすう
旧来のパワーリフティングで使われていた体重補正係数。現在はGLポイントが主流だが、海外情報などではWilksもまだ見かける。
TUT
読み:てぃーゆーてぃー
Time Under Tension の略。筋肉が緊張している時間の長さ。1レップのテンポやレップ数を合わせた総時間が長いほど、筋肥大刺激になりやすいとされる。
ピリオダイゼーション
読み:ぴりおだいぜーしょん
一定期間ごとに強度やボリューム、レップ帯などを計画的に変化させるトレーニング設計法。ピーキングや回復を織り込みながら長期的に記録を伸ばしていく。
線形ピリオダイゼーション
読み:せんけいぴりおだいぜーしょん
週や月を追うごとに、徐々にレップ数を減らしながら重量(強度)を高めていくクラシックな周期化の方法。
DUP
読み:でぃーゆーぴー
Daily Undulating Periodization の略。同じ週の中でも日によってレップ帯や強度を大きく変える非線形周期化。例:月=高レップ、木=中レップ、土=低レップ。
メゾサイクル
読み:めぞさいくる
数週間〜数か月単位の中期的なトレーニング期間。ボリューム期、強度期、ピーキング期など目的別に区切って設計される。
マクロサイクル
読み:まくろさいくる
1年などの長期スパンで見たトレーニング計画。大会や目標日から逆算して、複数のメゾサイクルを組み合わせて設計する。
ピーキング
読み:ぴーきんぐ
大会やテスト日に最大パフォーマンスが出るように、ボリュームを落として強度を高めながら疲労を抜いていく最終調整の期間。
デロード
読み:でろーど
意図的にボリュームや強度を落として、疲労を抜きながら技術を維持・整理する期間。オーバーワークや故障を防ぐためにも重要。
10/8/5プログラム
読み:じゅうはちごぷろぐらむ
10回・8回・5回とレップ数を下げながら重量を上げていくベンチプレス用プログラム。筋肥大と筋力アップを両立しやすい。
5/3/1プログラム
読み:ごさんいちぷろぐらむ
ウエンデル著の有名プログラム。週ごとに5回、3回、1回のトップセットを組み、長期的に少しずつ重量を伸ばしていく。
トップシングル
読み:とっぷしんぐる
その日の1RMに対して90〜95%前後の重量を単発(1レップ)で挙げるセット。実測1RMに近い強度を安全に織り交ぜることで、神経系の活性化や高重量耐性の維持に役立つ。トップシングル後は軽めの重量でバックオフセットに移行することが多い。
トップセット
読み:とっぷせっと
その日のメインとなる最も重いセット。RPE8〜9程度で1〜5回を狙うことが多く、その日の実力指標として扱われる。
バックオフセット
読み:ばっくおふせっと
トップセットよりも重量を落として、レップ数やセット数を増やし、ボリュームやフォーム練習を確保するセット。10/8/5プログラムなどで多用される。
ストレートセット
読み:すとれーとせっと
同じ重量・同じレップ数で複数セット行う方法。フォーム練習やボリューム管理がしやすい。
アセンディングセット
読み:あせんでぃんぐせっと
セットごとに少しずつ重量を上げていくセット構成。多くの場合はレップ数を揃えたまま、1セット目は余裕を残して入り、2〜3セット目でその日のトップ付近の重量に近づけていく。ウォームアップから本番セットまでを滑らかにつなげやすい。
ディセンディングセット
読み:でぃせんでぃんぐせっと
セットを追うごとに重量を少しずつ下げながら、レップ数を維持または増やしていくセット構成。トップセット後に疲労管理をしつつボリュームを確保したい場合や、フォーム練習も兼ねたい場合に有効。
ピラミッドセット
読み:ぴらみっどせっと
重量を徐々に上げながらレップ数を減らしていくセット構成。ウォームアップと本番セットを兼ねた形になりやすい。
リバースピラミッド
読み:りばーすぴらみっど
最初に最も重いセットを行い、その後は重量を落としてレップ数を増やしていくセット構成。集中力の高い序盤に重いセットを持ってくる。
クラスターセット
読み:くらすたーせっと
1セットの中で短い休憩を挟みながら小分けにレップを積み重ねる方法。重い重量で総レップ数を稼ぎたいときに使われる。
ドロップセット
読み:どろっぷせっと
限界まで挙げた後、休憩を挟まずに重量を下げて連続でセットを行う方法。筋肉を強く追い込みやすいが、神経疲労が大きいため頻繁に使いすぎない配慮が必要。通常のディセンディングセットとは異なり、セット間休憩がほぼない点が特徴。
AMRAP
読み:あむらっぷ
As Many Reps As Possible の略。指定重量で限界まで挙げられる回数を狙うセット。5/3/1などで進捗確認に使われる。
肩甲骨内転
読み:けんこうこつないてん
左右の肩甲骨を背骨側に寄せる動き。ベンチプレスでは肩関節を安定させ、胸を張ってアーチを作るために重要な要素となる。
肩甲骨下制
読み:けんこうこつかせい
肩甲骨を下方向(足側)に引き下げる動き。バーを胸で受け止める土台を安定させ、肩のケガ予防にもつながる。
肩関節外旋
読み:かたかんせつがいせん
上腕骨を外側にひねる動き。バーを握ったときにひじを絞るような意識で外旋を保つと、肩前面の負担を減らしやすい。
肩関節水平外転
読み:かたかんせつすいへいがいてん
腕を体の前から横方向に開いていく動き。ベンチプレスのボトム付近で大胸筋がストレッチされる局面に関係する。
胸椎伸展
読み:きょうついしんてん
背中の真ん中あたりの背骨(胸椎)を反らせる動き。アーチを作るときに重要で、胸を高く突き上げやすくなる。
ニュートラルスパイン
読み:にゅーとらるすぱいん
背骨が過度に丸まったり反ったりしていない、中立に近い状態。ベンチプレスでは腰を反らせつつも、無理のない範囲でニュートラルに近づけることが望ましい。
大胸筋
読み:だいきょうきん
胸の前面を覆う大きな筋肉。ベンチプレスで主にバーを押し上げる役割を担う。
上腕三頭筋
読み:じょうわんさんとうきん
上腕の後ろ側にある筋肉。肘を伸ばす役割を持ち、ベンチプレスのロックアウト局面で強く働く。
三角筋前部
読み:さんかくきんぜんぶ
肩の前側に位置する三角筋の一部。バーを持ち上げる軌道やフォームによっては大胸筋よりも三角筋前部に負荷が乗りやすくなる。
アーチ
読み:あーち
ベンチ台に寝たときに、胸を高く持ち上げて腰〜胸にかけて弓なりのカーブを作ること。可動域を短くすると同時に、胸でバーを受けやすくする。
レッグドライブ
読み:れっぐどらいぶ
足で床を踏み込み、その力を体幹〜肩甲骨経由でバーに伝えるテクニック。お尻を浮かさずに全身を連動させることが重要。
タッチ&ゴー
読み:たっちあんどごー
バーを胸に軽く触れたらすぐに切り返して押し上げるスタイル。反動を利用しやすいが、大会ルールのポーズとは異なる。
フルレンジ
読み:ふるれんじ
関節可動域をできる限り大きく使った動作。ベンチプレスでは胸にしっかりつけてから肘を伸ばし切るまでを通すことを指す。
スティッキングポイント
読み:すてぃっきんぐぽいんと
バーが最も失速しやすい位置、もしくは潰れやすい位置。胸付近で止まるタイプか、中間で止まるタイプかによって弱点筋群や補助種目が変わってくる。
ナローベンチプレス
読み:なろーべんちぷれす
通常よりグリップ幅を狭くしたベンチプレス。上腕三頭筋やロックアウト付近の強化に用いられるほか、フォームの安定にも役立つ。
足上げベンチプレス
読み:あしあげべんちぷれす
ベンチ台の上で足を上げた状態で行うベンチプレス。レッグドライブを使わずに上半身だけで押すため、安定性と純粋な上半身の筋力を鍛えやすい。
ポーズベンチプレス
読み:ぽーずべんちぷれす
胸につけてから1〜2秒静止して挙げるベンチプレス。反動を殺すことで、ボトムの安定性やスタートの押し出しを鍛える種目。
フロアプレス
読み:ふろあぷれす
床に寝た状態で行うプレス動作。肘が床で止まるため可動域が短くなり、中間〜ロックアウト付近の強化に役立つ。
ダンベルベンチプレス
読み:だんべるべんちぷれす
バーベルの代わりにダンベルを使って行うベンチプレス。左右差の修正や可動域の拡大、安定性の向上に役立つ。
DOMS
読み:どむず
遅発性筋肉痛。トレーニングの数時間〜数日後に出てくる筋肉痛。必ずしもDOMSの強さがトレーニング効果の大きさを意味するわけではない。
オーバーリーチング
読み:おーばーりーちんぐ
短期的にボリュームや強度を高く設定し、一時的なパフォーマンス低下を許容しながら、その後の超回復で伸びを狙う戦略。長期化するとオーバートレーニングに近づく。
