
ナローベンチプレスはベンチプレスのMAX重量を伸ばしていく上で非常に重要なバリエーションの一つです。
多くのベンチプレッサーが取り入れており、効果を実感しています。
僕自身もナローベンチプレスを定期的に取り入れており、実際にMAX重量の更新に役立っていると実感しています。
本記事では、ナローベンチプレスの基本から、その効果、フォームの注意点、メニューへの組み込み方まで、徹底的に解説します。
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ナローベンチプレスとは【基本フォームと手幅】
ナローベンチプレスとは、その名の通り通常のベンチプレスよりも狭い手幅で行うバリエーションです。
手幅以外のフォームは基本的なフォームと同じで、手幅だけ狭くします。
手幅は自分が普段行っている手幅から指1~2本程度狭く握ります。
これを主観的なナローベンチプレスと定義します。
81cmに人差し指を合わせるのをワイドベンチプレス、81cmラインに小指を合わせるのがナローベンチプレスと定義することもあります。
これを客観的なナローベンチプレスと定義します。
ナローなのかワイドなのかというのは、その人の腕の長さや上腕前腕比によって一概に言えません。
どちらを採用しても大きな問題はありませんが、まずは自分の骨格に合った手幅を見つけ、それから補助的にナローベンチプレスを行うようにして下さい。
基本のフォームに関してはこちらの記事で解説していますので、ご覧下さい。
ナローベンチプレスの効果と目的
ナローベンチプレスは、通常のベンチプレスよりもグリップ幅を狭くすることで、動作パターンや刺激される筋肉に明確な違いを生む優れた補助種目です。
ここでは、「疲労の分散」「可動域の上昇による筋肥大・筋力向上」「上腕三頭筋の強化」「大胸筋の収縮位強化」の4つの観点から、その効果と目的を解説します。
1. 疲労の分散
通常のベンチプレスでは、大胸筋をメインにしつつ、三角筋前部や上腕三頭筋が補助として動員されます。
しかし、大胸筋に頼りすぎたトレーニングを続けると、特定部位の疲労が蓄積し、フォームの崩れやオーバートレーニングを招くことがあります。
ナローベンチプレスを取り入れることで、メインの使用筋が上腕三頭筋にシフトし、胸部への負担を軽減することができます。
これにより、神経系および筋肉の局所疲労を分散させ、より長期的かつ安定的なトレーニング計画を立てることが可能となります。
また、ナローベンチはベンチプレスの代替や補助種目として導入しやすいため、「胸を休ませながらプレス動作を続けたい」という目的に非常にマッチします。
2. 可動域の上昇による筋肥大、筋力向上
ナローベンチプレスでは、グリップ幅が狭くなることによって可動域(ROM: Range of Motion)が長くなります。
通常のベンチプレスではバーの移動距離が短くなりがちですが、ナローにすることで肘の屈曲が深くなり、可動域が広がるのが特徴です。
この可動域の拡大により、筋肉の運動量が増加します。
これは筋肥大を引き起こす刺激の一つとして非常に有効です。
3. 上腕三頭筋の強化
ナローベンチプレスが最も得意とするのが、上腕三頭筋の筋力および筋量の向上です。
肘関節の伸展運動において主導筋となるのが上腕三頭筋であり、グリップ幅を狭めて可動距離を長くすることで、この筋肉に集中的な刺激が入ります。
この種目は、ベンチプレスのトップポジション、いわゆる「ロックアウト」の強化にも関与します。
ベンチプレスで重量が伸び悩んでいる原因が「押し切れない」ことにある場合は、ナローベンチの導入によって三頭筋を強化することも一つの手です。
また、上腕三頭筋種目の中では、三頭筋へのダイレクトな負荷が最も高い部類に入るため、三頭筋の成長を重視するボディビルダーやフィジーカーにもおすすめです。
4. 大胸筋の収縮位強化
グリップを狭めたことで、肘が身体にに近づき、上腕骨が内旋するような動きになります。
この動作によって、大胸筋の収縮位での刺激が増えます。
ベンチプレスのトップ付近で押し切れない原因は上腕三頭筋にもありますが、大胸筋の収縮位での筋力発揮が弱いために押し切れないケースもあります。
ここを強化することもナローベンチプレスの一つの目的です。
ナローベンチプレスの注意点
ナローベンチプレスでは手幅を狭くすることによって肩甲骨のセッティングも変わってくるので、通常フォームとの使い分けを意識しましょう。
ナローベンチプレスはワイドベンチプレスに比べて左右からの圧力が弱いです。
下ろしながら肩甲骨を寄せていく、といったテクニックも使いづらいので、ワイドよりも肩甲骨はあらかじめ寄せておいた方が良いです。
ワイドのように肩甲骨を重さで寄せるテクニックを使おうとして、肩甲骨を寄せて下げていないと肩甲骨面を肘が割り込んでしまい、肩のケガをする原因となります。
また、普段の手幅よりも狭いので肘が閉まり気味になります。
肘が閉まり気味になると、バーがお腹側に流れやすくなり、肩甲骨が前傾しやすくなります。
肩甲骨が前傾しやすいと肩鎖関節を痛めやすいので気をつけましょう。
ナローベンチプレスの紹介として、肩幅よりも大幅に狭く(肩幅の半分ぐらい)で握って行うパターンが紹介されていることがありますが
- 肩、手首への負担が大きい
- 出力が出にく
という理由からおすすめしません。
そこまでナローにするなら、スカルクラッシャーやJMプレスで良いのではないかと思います。
無理にナローベンチプレスにしようとすると肩甲骨が前傾しやすく、肩鎖関節と手首への負担が大きいです。
ナローベンチプレスとワイドベンチプレスの違い
距離が長い(ナローベンチ)
ナローベンチプレスでは、グリップ幅が狭くなる分、バーベルが胸に接触するまでの距離(可動域)が長くなります。
このため、バーベルを上下させる動作全体の距離も長くなり、1回の挙上にかかるエネルギーも増える傾向にあります。
その分、筋肉も多く使われることになるので単純に力をつけるという意味で有効です。
一方、ワイドベンチプレスは肘が外側に広がり、バーベルの沈み込みが浅くなるため、可動域は短くなります。
これは、重量を挙げるという点では有利に働きますが、筋肉の仕事量という意味ではナローより限定的になります。
重量は下がるが可動域が増える
ナローベンチプレスでは、動作距離が長くなるため、使用できる重量は自然と軽くなります。
その一方で、可動域が広がることで、筋肉の緊張化時間(TUT: Time Under Tension)が増え、筋肥大や筋力向上の点では大きなメリットとなります。
一方ワイドベンチプレスではナローベンチプレスよりも高重量を扱え、大胸筋の活動が増えることに意義があります。
筋肉の使い方が変わる
ナローベンチプレスでは、上腕三頭筋(トライセプス)の関与が強くなり、大胸筋の収縮位での刺激も増えます。
肘を体幹に近づけるフォームになるため、三頭筋の伸展力が主導となり、押し切る力を鍛えるのに最適です。
対して、ワイドベンチプレスは大胸筋や三角筋前部が強く動員されます。
肘が外側に開き、肩の水平内転の動きが強調される傾向にあるため、大胸筋全体への刺激が強いです。
ワイドに比べて背中の疲労も少ない
ナローベンチプレスでは、頭側から見た時に前腕が垂直に近い状態でバーベルが上下するため、左右からの圧力が背中にかかりずらいです。
そのため、肘や体の動きをコントロールするための背中(広背筋や僧帽筋)の負担が比較的少なくなります。
ブリッジを保つ必要があるので脊柱起立筋への刺激は同様にあります。
逆にワイドベンチプレスは、手を広げてバーベルを持っているので身体に対して垂直ではなく、外側から内側に圧力がかかります。
この圧力をコントロールするためには肩甲骨の動きをコントロールする必要があり、そのために背中の筋肉が使われます。
ベンチプレッサーは背中のトレーニングをしていなくても背中が発達するのはこのためです。
メニューへの取り入れ方
ではナローベンチプレスをどのようにメニューに組み込んでいくかをお話しします。
ご紹介するのはあくまで一例なので、実際は好きなように組み込んで良いと思います。
補助種目としての取り入れ方
1つ目は通常のベンチプレスの補助的な役割で行う方法です。
例えば週3回練習を行う場合で
アップ→トップシングル→メインセット3セット→ナローベンチプレス2セット
という感じです。
これは週間のベースのセット数を15セットとした上でナローベンチプレスを取り入れた例です。
参考までに僕の場合は今現在は週5~7なのでこの組み方で週25~35セットとなります。
週3で1日当たりのセット数を増やす場合は
メインセット5セット→ナローベンチプレス|3セット
などでも良いと思います。
ナローベンチプレスメインの組み方
2つ目はナローベンチプレスをメインで行う場合です。
特に上級者に関しては、同じ手幅だけでメニューを組むと疲労が溜まりやすい傾向にあります。
そこで、1週間のトレーニングスケジュールを
- 通常の手幅のベンチプレスの日
- ナローベンチプレスの日
- ワイドベンチプレスの日
というようにバリエーションを持たせて、疲労を分散させるということをします。
その場合は
アップ→トップシングル→ナローベンチプレス5~8セット
を全てナローベンチプレスで行っています。
トップシングルもナローで行うので、ケガをしないナローのフォームが完成していないと取り入れない方が良いかもしれません。
ナローベンチプレスの換算重量(重量設定)
通常の手幅からナローベンチプレスに変更すると
重量は5〜10%程度落ちる
可能性があります。
僕の場合は
- 足上げ(140kg)→足上げナロー(130kg) = 約7.1%減
- パワーフォーム(155kg)→ナローベンチプレス(145kg) = 約6.5%減
となっています。
完全なナローベンチではないため、三頭筋の関与は増えますが、大胸筋もまだかなり使えるため、そこまで大きな重量減にはなりません。
ナローベンチプレスとベンチプレスの換算重量が知りたい方は
をご利用下さい。
ナローベンチプレスの方が強い人がいるのは、なぜ?
ワイドベンチが強いという考え方
この話題はベンチプレッサーやパワーリフターでも度々話題になります。
一昔前までは
- ブリッジを高くして
- 手幅はワイドで持ち
- 距離を縮める
というベンチが主流でしたが、ベンチプレス競技のルール変更によって手幅に関しては今までよりもナローで握る人が増えてきた印象があります。
その中でワイドベンチプレスからナローベンチプレスに切り替えて強くなっている人もいます。
まず、前提として81cmラインに人差し指を合わせる所謂ワイドベンチプレスは技術的な難易度が高いです。
バーを下ろす軌道が限定的になり、肩甲骨の動きも複雑になります。
また、肘が開きやすいので肩のケガをしやすいです。
こういった理由からワイドベンチプレスは万人に可能なわけではないですが
- 強い人がワイドで握っている
- Youtubeでそう言っていた
という理由でワイドで握る人が多いです。
こういった人がナローに変更すると、単純に肩甲骨を寄せて下げるだけで力が入り、バーベルを真下から押せるので重量が伸びます。
大胸筋優位か肩・上腕三頭筋優位か
ボディービルの世界で良く見られるのは、「胸が強い人」と「腕が強い人」に分かれるということです。
胸が強い人は腕はそこまで太くならず、腕が太い人は胸がそこまでデカくならないという感じです。
このことからも、ベンチプレス動作を行う際にも大胸筋が優位になる人と上腕三頭筋が優位になる人がいると考えられます。
実例として挙げると、ベンチプレス世界チャンピオンの児玉大紀選手は大胸筋主導、同じく世界チャンピオンの鈴木佑輔選手は上腕三頭筋主導の選手です。
体つきを見ても明らかですし、両者のフォームが明らかに違うこともわかります。
何が大胸筋優位と肩・上腕三頭筋優位を決定するのかはハッキリとは分かりませんが、そういった特徴に分かれる可能性があります。
結果、ベンチプレスでも「ナローの方が強い」という人が出てくることになります。
(僕の推測では鎖骨と胸骨の比率によるものと考えています。大胸筋主導の人は横に大胸筋が長く、上腕三頭筋主導の人は縦に大胸筋が長いイメージです。)
ナローベンチプレスと相性の良いバリエーション
ナローベンチプレスと相性の良いベンチプレスのバリエーションは
足上げベンチプレス
です。
ナローベンチプレスと足上げベンチプレスを合わせて
足上げナロー
と言ったりします。
おそらくベンチプレスの補助種目として一番人気があるのは、足上げナローです。
多くのベンチプレッサーが足上げナローを補助種目としてオススメしています。
足を上げてナローにすることで、足の力を使わずに上半身の力だけで距離の長いベンチプレスを行うことになるので、単純な押す力が強くなり、結果的にベンチプレスが強くなります。
結局は足上げナローが強ければ通常のベンチプレスも強いに決まっているというのがベンチプレスの真理です。
足上げベンチプレスについては
をご参照下さい。
ナローベンチプレスのまとめ
ナローベンチプレスとは
- 主観基準では、通常よりも狭い手幅で行うベンチプレスのバリエーション。
- 客観基準では、81cmラインに小指を合わせる。
主な効果・目的
- 大胸筋への依存を減らし疲労を分散できる。
- 可動域が広がり筋肥大・筋力向上に効果的。
- 上腕三頭筋を集中的に鍛えられる。
- 大胸筋の収縮位を強化できる。
フォームの注意点
- 肩甲骨のセッティングをあらかじめ固定しておく。
- 肘が閉まりすぎるとバーが腹側に流れやすい。
- 極端に手幅を狭くすると肩や手首の負担が大きくなるため注意。
ワイドベンチプレスとの違い
- ナローは可動域が長くなり、筋肉の仕事量が増える。
- 使用重量は5〜10%程度下がる可能性がある。
- 三頭筋主体 vs 大胸筋主体という使われる筋肉の違いがある。
メニューへの組み込み例
- 補助種目として通常ベンチ後に2〜3セット行う。
- メインとして取り組む場合は週のバリエーションに組み込む。
- トップシングルもナローで行う場合はフォームの完成度が重要。
ナローの方が強くなる理由
- ワイドよりもシンプルな力の伝達が可能な場合がある。
- 肩や肘の負担が少なく、フォームが安定しやすい。
- 大胸筋 vs 上腕三頭筋の優位性の個人差による可能性。
相性の良い種目
- 足上げベンチプレスと組み合わせた「足上げナロー」が特に人気。
- 足の力を排除することで、押す力の純粋な強化につながる。
今回は以上です。
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