【ベンチプレス】体重比レベル判定計算機
性別×年齢×体重を入力することで、体重比におけるレベル別の平均挙上重量を確認することができます。
| レベル | 挙上重量 (kg) |
|---|
性別と体重における挙上重量に年齢係数をかけて、各年齢における挙上重量を25歳〜40歳における挙上重量に換算。
その挙上重量で体重比を計算し判断基準に従ってレベル分けしています。
体重比におけるベンチプレス平均挙上重量の判定基準
判断基準に用いている数字は僕の基準ですが、ある程度業界のコンセンサスのある数字を採用しています。
正確な決まりがあるわけではないので、目安程度にして下さい。
男性の体重比における判断基準
| レベル区分 | 挙上重量の目安(体重比) |
|---|---|
| 初心者 | 体重 × 1.25 倍 まで |
| 初級者 | 体重 × 1.50 倍 まで |
| 中級者 | 体重 × 1.75 倍 まで |
| 上級者 | 体重 × 2.00 倍 まで |
| 超上級者 | 体重 × 2.00 倍 以上 |
女性の体重比における判断基準
| レベル区分 | 挙上重量の目安(体重比) |
|---|---|
| 初心者 | 体重 × 0.75 倍まで |
| 初級者 | 体重 × 1.00 倍まで |
| 中級者 | 体重 × 1.25 倍まで |
| 上級者 | 体重 × 1.50 倍まで |
| 超上級者 | 体重 × 1.50 倍以上 |
年齢ごとの加算係数
以下に、年齢ごとの係数(倍率)を表にまとめました。
25歳〜40歳を1.0倍として年齢別に係数を割り当てています。
| 年齢 | 独自年齢加算係数 |
|---|---|
| 15歳 | 1.20 |
| 20歳 | 1.03 |
| 25歳 | 1.00 |
| 30歳 | 1.00 |
| 35歳 | 1.00 |
| 40歳 | 1.00 |
| 45歳 | 1.06 |
| 50歳 | 1.11 |
| 55歳 | 1.16 |
| 60歳 | 1.30 |
| 65歳 | 1.37 |
| 70歳 | 1.44 |
| 75歳 | 1.53 |
| 80歳 | 1.79 |
年齢係数の複数の論文、WEBサイトでの集計データに信用度レートを付与し、加重平均にて係数にしています。
計算方法の詳細はタブを開いてご確認下さい。(詳細で長すぎるので)
年齢加算係数の算出方法
本計算機の年齢加算係数は、1つの研究やWEBサイトの数値をそのまま使用したものではありません。
ベンチプレスの年齢別データを公開している複数の研究・データベースについて、それぞれの数値を同じ形式の「年齢加算係数」に変換し、データの信頼性に応じて重み付けして統合しています。
1.各データを「年齢加算係数」に変換
まず、各研究・データベースについて、25〜40歳前後のピーク年代を基準値「1.00」としました。
各年齢の係数は、
年齢加算係数 = 基準年代の筋力 ÷ 各年齢の筋力
で計算します。
例えば、基準年代のベンチプレス値が96kg、60歳の値が72kgだった場合、
96 ÷ 72 = 1.3333
となるため、60歳の年齢加算係数は1.3333となります。
この方法によって、kg、体重比、競技スコアなど単位の異なるデータを、すべて「基準年代に対して何倍補正するか」という共通の尺度に変換しました。
2.Strength Levelの年齢別データを係数化
Strength Levelでは、年齢別のベンチプレス基準値が公開されています。
Strength Level
https://strengthlevel.com/strength-standards/bench-press/kg
例えば男性Intermediateでは、25〜40歳の基準値を96kgとして、
- 45歳:91kg
- 50歳:85kg
- 60歳:72kg
- 70歳:59kg
- 80歳:47kg
となっています。
そのため、
45歳:96 ÷ 91 = 1.0549
50歳:96 ÷ 85 = 1.1294
60歳:96 ÷ 72 = 1.3333
70歳:96 ÷ 59 = 1.6271
80歳:96 ÷ 47 = 2.0426
のように年齢加算係数へ変換しました。
3.大規模パワーリフティング競技データを係数化
van den Hoekらは809,986件のパワーリフティング競技記録を分析し、年齢別のスクワット・ベンチプレス・デッドリフト基準を報告しています。[1]
男性ベンチプレスの90パーセンタイルでは、
- 18〜35歳:体重比1.95
- 36〜59歳:1.92
- 60〜79歳:1.60
- 80歳以上:1.31
でした。[1]
18〜35歳を基準1.00とすると、
36〜59歳:1.95 ÷ 1.92 = 1.0156
60〜79歳:1.95 ÷ 1.60 = 1.2188
80歳以上:1.95 ÷ 1.31 = 1.4885
となります。
この研究は正式な競技記録を非常に多数使用しているため、統合時には最も大きな重みを与えています。
なお、OpenPowerliftingの競技データも年齢別パワーリフティングデータの確認に使用しています。
OpenPowerlifting
https://www.openpowerlifting.org/
OpenPowerlifting Data Service
https://openpowerlifting.gitlab.io/opl-csv/
4.McCulloch年齢係数を共通尺度へ使用
パワーリフティングでMasters選手の年齢補正に利用されてきたMcCulloch Age Coefficientsも参考にしています。
Global Powerlifting Alliance – Master Age Formula
https://globalpowerliftingalliance.com/master%20age%20formula.html
McCulloch係数はすでに、
40歳=1.000
を基準とした加算倍率として表現されています。
そのため再計算せず、
- 45歳:1.055
- 50歳:1.130
- 55歳:1.225
- 60歳:1.340
- 65歳:1.480
- 70歳:1.645
- 75歳:1.835
- 80歳:2.050
をそのまま比較データとして使用しました。
Symmetric Strengthも年齢補正にMcCulloch系の補正を参考にしています。
Symmetric Strength
https://symmetricstrength.com/about
そのため、McCullochとSymmetric Strengthを別々の独立データとして二重に加算せず、同じ系統のデータとして扱っています。
5.年齢別ベンチプレス研究を係数化
Hernández-UgaldeはClassic Bench Pressを含むパワーリフティング競技成績と年齢の関係を回帰分析しています。[2]
この研究ではピークが約20代後半〜30代前半に位置し、その後年齢とともにパフォーマンスが低下しています。
論文には5歳刻みの年齢係数表が掲載されていないため、公開されている回帰曲線から各年代の相対値を読み取り、
ピーク年代の値 ÷ 各年齢の推定値
によって係数へ変換しました。
このデータは、各年代の絶対係数を決めるだけでなく、年齢係数がどのようなカーブで上昇するかを決めるためにも使用しています。
6.Latellaらの年齢群別データを係数化
Latellaらは1,368人のパワーリフターについて、年齢と相対筋力の関係を分析しています。[3]
男性ベンチプレスではOpenカテゴリーを基準として、
- Masters 1:11.8%低下
- Masters 2:19.7%低下
- Masters 3:27.0%低下
などの差が報告されています。[3]
例えば11.8%低下の場合、筋力維持率は、
1 − 0.118 = 0.882
となります。
これを加算係数へ変換すると、
1 ÷ 0.882 = 1.1338
となります。
同じ方法で各年齢群を係数化しました。
7.信用度に応じて重み付け
各データは単純平均せず、研究デザイン・データ数・ベンチプレスへの直接性などを考慮して重みを変えています。
成人以降の係数については、おおむね以下の比率を基準にしました。
- van den Hoekらの大規模競技データ:35%
- Strength Level:25%
- McCulloch/Symmetric Strength系:15%
- Hernández-Ugalde:15%
- Latellaら:10%
例えば70歳について各データの係数を、
A、B、C、D、E
とすると、
統合係数
= A × 0.35
+ B × 0.25
+ C × 0.15
+ D × 0.15
+ E × 0.10
という加重平均で算出します。
データが存在しない年代については、そのデータを除外し、残ったデータの重みが合計1.00になるように再配分しています。
8.同じ元データは二重計上しない
データ数を増やすために、同じ情報源を重複して加算することはしていません。
例えば、van den Hoekらの研究はOpenPowerlifting系の競技データを利用しているため、
van den Hoek + OpenPowerlifting
を独立した2つのデータとして同じ重みで加算していません。
同様に、Symmetric Strengthの年齢補正はMcCulloch系の補正を参考にしているため、
McCulloch + Symmetric Strength
についても完全に独立した2データとして扱っていません。
9.縦断研究で補正が過剰でないか確認
横断データでは、
「30歳の集団」と「70歳の集団」
を比較するため、年齢そのもの以外にトレーニング歴や競技継続者の選択などの影響が含まれます。
そこで、同じ競技者を長期間追跡した研究も確認しています。
Wilfらの長期競技データでは、男性ベンチプレスについて年齢による有意な低下が確認されませんでした。[4]
Latellaらの縦断的な分析でも、高齢のパワーリフターがトレーニングを続けることで筋力を維持・向上できることが示されています。[5]
これらの研究は直接加重平均するためではなく、
「横断データだけで高齢者への補正を大きくしすぎていないか」
を確認するために使用しています。
10.実用上の数値へ丸める
最終的な加重平均値は、そのまま小数第4位まで使用せず、計算機で扱いやすいように丸めています。
最終的に使用している年齢加算係数は以下です。
| 年齢 | 年齢加算係数 |
|---|---|
| 15歳 | 1.20 |
| 20歳 | 1.03 |
| 25歳 | 1.00 |
| 30歳 | 1.00 |
| 35歳 | 1.00 |
| 40歳 | 1.00 |
| 45歳 | 1.06 |
| 50歳 | 1.11 |
| 55歳 | 1.16 |
| 60歳 | 1.30 |
| 65歳 | 1.37 |
| 70歳 | 1.44 |
| 75歳 | 1.53 |
| 80歳 | 1.79 |
25〜40歳については、研究上のピーク年齢が20代後半〜30代に分布していることや、数%程度の差を過度に精密な補正として扱わないため、1.00に統一しています。[2]
15歳と20歳についても成人以降ほど直接的な研究データが多くないため、Strength Level、大規模競技データ、年齢回帰データを参考にしつつ、過度に細かな補正は行っていません。
参考文献
[1] van den Hoek DJ, Beaumont PL, van den Hoek AK, et al. Normative data for the squat, bench press and deadlift exercises in powerlifting: Data from 809,986 competition entries. Journal of Science and Medicine in Sport. 2024;27(10):734-742.
[2] Hernández-Ugalde JA. The Performance of Powerlifting Athletes During Their Lifetime. MHSalud. 2022;19(1).
[3] Latella C, van den Hoek D, Teo WP. Factors affecting powerlifting performance: an analysis of age- and weight-based determinants of relative strength. International Journal of Performance Analysis in Sport. 2018;18(4):532-544.
[4] Wilf O, Dunsky A. Age is a poor predictor of maximal strength in competitive powerlifters. Kinesiology. 2025.
[5] Latella C, et al. Using Powerlifting Athletes to Determine Strength Adaptations Across Ages in Males and Females: A Longitudinal Growth Modelling Approach. Sports Medicine. 2024;54:753-774.
体重比換算の注意点
体重比によるレベル分けは簡易的で便利ですが、注意点もあります。
体重比による換算は体重が軽い方が高い倍率が出るということです。
例えば、体重50kgの人が100kgを挙上すると体重×2.00倍となり超上級者に該当します。
同様に体重100kgの人が200kgを挙上すると体重×2.00倍となり超上級者に該当します。
この2人のベンチプレスのレベルは同じか?というと全く違います。
どちらも凄いことに変わりはないのですが
100kgを挙上するのと200kgを挙上することの意味は体重が違ったとしても全く異なります。
同様に体重60kgの人が120kgを挙上する場合と、体重80kgの人が140kgを挙上する場合でも一概に体重60kgで120kgを挙上する人が優れているとは限りません。
結局は同じ体重で比べる以外あまり意味がないので、自分の体重の増減に対して相対的な強さの変化を計る方が良いと思います。
異なる体重の他人と比べてもあまり意味はないので注意しましょう。
その他の計算機
・【ベンチプレス】10/8/5プログラム スタート重量計算機
ベンチプレス 体重比レベル判定計算機|Q&A
Q1. この計算機はどのような仕組みで動いていますか?
この計算機は、入力された「性別・年齢・体重」に対して年齢補正係数をかけ、25〜40歳時点の換算挙上重量を算出します。
その重量を体重比(挙上重量 ÷ 体重)として評価し、初心者〜超上級者までのレベルを自動判定します。
Q2. 体重比とは何ですか?
体重比とは、「ベンチプレスの挙上重量 ÷ 自分の体重」で計算される数値です。
たとえば体重70kgでベンチプレスを140kg挙げた場合、体重比は2.0倍(=上級〜超上級レベル)になります。
Q3. 性別や年齢はどのように影響しますか?
性別・年齢ごとに筋力特性が異なるため、補正係数をかけて比較可能な基準に統一しています。
この係数はSTRENGTHLEVELのデータをもとに算出しており、40代・50代・60代でも適正に評価されるよう設計されています。
Q4. 計算結果の「レベル」はどのような基準ですか?
以下のような体重比を基準にしています。
男性
- 初心者:〜1.25倍
- 初級者:〜1.50倍
- 中級者:〜1.75倍
- 上級者:〜2.00倍
- 超上級者:2.00倍以上
女性
- 初心者:〜0.75倍
- 初級者:〜1.00倍
- 中級者:〜1.25倍
- 上級者:〜1.50倍
- 超上級者:1.50倍以上
Q5. 年齢係数とは何ですか?
年齢に応じた筋力の平均値を考慮するための補正値です。
25〜40歳を1.0倍として、若年層は高め、高齢層は低めに調整されています。
例:50歳→1.09倍、60歳→1.26倍、70歳→1.49倍 など。
Q6. 自分の結果が「平均より低い」場合はどうすればいいですか?
心配ありません。
筋力はトレーニング経験やフォーム精度に強く依存します。
同じ年齢・体重でも、週2回の練習継続で3〜6か月後には1段階上のレベルを狙えます。
Q7. この計算結果は公式競技(パワーリフティング)にも使えますか?
体重比は基本的な指標として有用ですが、公式競技ではGLポイントやフォーミュラ係数が使用されます。
競技用評価を行いたい場合は「IPF GLポイント計算機」または「フォーミュラ係数計算機」をご利用ください。
Q8. 同じ体重でも、男女や年齢によって「すごい」の基準は変わりますか?
はい。
例えば男性70kgで120kgを挙げるのと、女性50kgで60kgを挙げるのは、どちらも「中級〜上級レベル」に相当します。
この計算機ではそれぞれの性別・年齢に応じて正しく比較できるようになっています。
Q9. 結果が思っていたより高い(または低い)です。正確ですか?
体重比はあくまで統計的な目安であり、筋力・フォーム・種目特性などにより個人差があります。
「傾向を知るツール」として活用し、定期的に数値を記録することで、成長を客観的に把握するのがおすすめです。
Q10. このページの計算式や基準は今後変わりますか?
はい。
現在は一般的なトレーニングデータをもとにした係数を採用していますが、今後はより多くのユーザーデータや競技者データを反映し、精度を高めた改訂版を公開予定です。
